長文で、読み応えがあるものなんであうが、どこがおかしいのか、自分の意見はこうだというのを述べるために、全文引用してみます。
、中国製ギョーザ中毒事件に関し何人かの香港人に同じことを聞かれた。「日本は中国製品を執拗に調べては『毒入り』と発表する。中国を貶めるのが狙いか」――。
香港なら直ちに輸入禁止
こう言われた日本人は「とんでもない」と答えたうえ「やはり香港人も中国人。身贔屓だな」と内心思う。だが、話を進めるうちに身贔屓どころか香港人の中国に対する厳しい見方と処し方、さらには自らの稚拙さに気がついていく。
では、香港で中国製の危ない食品が発見されたら香港人はどう対応するのか。香港政府は直ちに中国からの輸入を禁止する。中国側が状況を改善したと判断できた後に輸入を再開する。しかし、検査の手は緩めない。ただし、中国現地での原因究明――犯人探し――にはさほどこだわらない。
輸入禁止措置をとらず、まず「中国政府と共同で原因調査に乗り出す」と宣言した日本とは百八十度、対応が異なる。なぜだろう。
香港と日本の対応の差は、中国という国への基本的な認識の違いによる。香港人は「食品に毒物が混入するのは中国ではよくあること」と考えている。だから、中国側か香港側かどちらに原因があるか調査してから輸入を禁止するなどと悠長な、消費者を危険にさらすことは絶対にしない。
そして「中国では当たり前」だからこそ「現場での原因究明」にも固執しない。仮に、ある企業で原因が判明して「改善」したとしても、どうせほかの企業がまた似たような危ない食品を送ってくる。そもそも中国政府、ことに企業と癒着した地方政府が本気で原因を調べるかは怪しい。
このため厳しい検査体制を自前で敷く。危ない食品を水際で防ぐとともに「厳しい検査をしているからいい加減な製品を送ってくると損するぞ」と中国企業に対し警告を発するためだ。
香港から見れば、いや、世界の常識から見て日本は変わった国なのだろう。だから、香港人は以下のように考えて、日本の政治的陰謀を疑うのだ。
「中国側に原因があるに決まっているのに、ことさら調べ続けては中国犯人説を何度も唱える日本。中国のイメージを悪化させようという政治的目的からに違いない」――。
「食品のことだから『疑わしきは罰する』のは当然。なのに、輸入を続ける日本。本当は日本側に原因があるのではないか。それで、あえて中国犯人説を大声で唱えるのではないか」――。
「変われない」中国
「家庭で調理する前に、野菜は長時間水に漬け、農薬を抜く」――。
「食堂でも、あまりにきれいに光った野菜は食べない」――。
野菜から卵、肉、調味料と食品のほとんどを中国産に頼る香港に住む人々の自衛策だ。気をつけていても時々、残留農薬や殺虫剤によると思われる痺れに見舞われ、会社を休む羽目に陥る人が出る。
農薬中毒は“本場”中国ではさらに深刻だ。「午後の操業が再開できないことが時々ある」(広東省の日系企業の工場長)。昼食に使った野菜に農薬が混入しており、それを食べた作業者が手足の痺れを訴えるからだ。
「班長は直ちにラインを止め、作業者に大量のお茶を飲ませる」といった農薬対策をマニュアル化している工場もある。細かな手作業を行う組み立て工程では、痺れを放置すると不良品が多発するからだ。
中国人も中国の食品や農産物が危ないことは十分に知っている。一連の騒ぎの中で、山東省にある日系食品工場が製造した肉まんから殺虫剤が検出された。これに関連し中国の食品検査当局は「野菜を仕入れる過程で日本企業の検査が十分ではなかった」と声明を出し「日本の失策と責任」を強調した。もっとも、この声明こそは「中国産の野菜は危ない。検査もせず使うのは非常識である」という中国の常識を問わず語りに語っている。
分かっている中国人は分っている。「中国産は危ない」ことだけではなく「この問題は容易に解決しない」ことをだ。
中国農業の専門家は言う。「農薬や殺虫剤の乱用がどんな結果を招くか、農民にはまったく認識されていない」。「農民を教育すればいい、と簡単に言う日本人が多いが、識字率が低く教育は容易ではない。そもそも自分が置かれた不平等な状況にも目を開かせる『知識』を、農民が学ぶことを政府が望むかは疑問だ」。
工場の中でも同様だ。多くの日系企業では健康管理と品質向上のため、作業者に対し「食事の前後の手洗い励行」を教える。だが、永年の習慣は変えがたく、品質に影響が出ない限り「手洗い」の定着をあきらめる企業が多い。
「中国の危なさ」が容易に解決できるのなら、中国人は日本政府の発表にこれほどには反発しないだろう。だが自身の「危なさ」を簡単に解決できないこと知っているからこそ、中国人は「日本がそれを知った上で、中国の弱点をつついて楽しんでいる」と思って憤り、中国政府もことさらに「中国に責任はない」と強調する。
日本の「ほめ殺し」
日本政府にしてみれば「現地調査もせずに、原因は中国にあると決めつけるべきではない」という“日本的正論”を基に対応したつもりだろう。「危ない食品を売るのは一部の不心得者だけ」という“日本的建前”もあったのだろう。
日本側の調査結果を示せばそれを基に議論を進められる、と中国を常識ある先進国並みに扱ったつもりでもあったのだろう。中国国内の問題点を発見すれば、それが本当に安全性問題の解決につながる、と思い込んでもいたのだろう。
でも「ほめ殺し」にも似た日本の対応は、思いがけない中国の反撃を引き起こし、日本でもそれに対応して中国に対する侮蔑感が一気に噴出した。香港のように中国の現実を見据えた対応に終始していれば、こんな混乱は起きなかったに違いない。
自他共に親中派を認める福田政権にしてみれば、中国の不興を買わないために「まずは共同調査」という手順を踏んだのかもしれない。だが、その発想自体が、親中派が金科玉条のように唱える「日中友好」を大きく損ねた。
一方、反中派。彼らからは「これで日本人もようやく中国の本質に目覚めた」と喜ぶ声が聞こえてくる。この事件を期に、すでに高まっていた日本人の反中感情が定着しそうだからだ。
だが、外から見れば、日本の対応は物笑いの種になっていこう。限りなく中国がクロに近いのに「共同調査体制」を採ったため、現段階ですでに日本は「引き分け」まで押し返された。日中双方が「相手国に原因がある」と主張し、がぶり四つで組み合ったままになっている。
現在、アジア観察者が交わす議論の定番は「傲慢さを増す中国に対し、どの国がどこまで対抗できるか」だ。北京の病院で外交官が不自然な死に方をした韓国。疑惑を残しながらも韓国政府は結局、中国の言い分通りに「医療ミスではなかった」と発表した(「韓国の不安」=2007年10月1日参照)。観察者の多くはこの事実をもって「韓国はついに中国の勢力圏入りした」と結論付けた。
最近、中国を専門とする各国外交官の集まりで、韓国の外交官がその弱腰を嘲笑される「事件」も起きた、と関係者は明かす。でも「ギョーザ事件」を見ると日本も他人を笑えない。
香港人になれるか
香港人は皮膚感覚に優れたチャイナ・ハンズだ。自身が、あるいは両親かその親が大陸出身であり、今も中国と何らかの関係を持つ人がほとんどだ。だから、日本人に対し「香港人ほどに中国の現実と中国人の生理を知れ」と言っても、それは無理というものだろう。だが、日本で売られる冷凍ギョーザの多くが中国製であることが示したように「中国の影」は日本にどんどんさしかかる。
「せめて、それに見合って『中国』を知らないと、日本はますます国を誤る」。ギョーザ事件を香港から眺める日本人はこう思う。(鈴置高史さんの日経アイのプロの視点より)
この文章は、世界を覆いつつあるチャイナハンズについて述べた三回目の記事で、中国餃子問題について、日本側の対応の拙さについて述べ、日本も強大化しつつある中国の政治力に飲み込まれようとしているということを論じている。
その意見に対しては、その通りだと思うし、今回の日本政府の対応は歯切れが良いものではなかった、一方中国側の非を認めないが、迅速に手を打っていく対応は、なかなかのものだったのかも知れない。
が、中国餃子問題を外交問題にしてしまったのは、両政府の責任だし、今回日本の消費者が怒ったのは、食の安全性ももちろんあるが、中国側の非誠実な態度だったともいえるわね。
消費者はバカではない、以前から喧伝されていたように、中国製食品の安全性については、密かに問題があったと分かっていたのではないか、安さ、利便性などを勘案して、多少おかしいと感じても、深刻な食中毒などにはならないだろうと思って、今まで不問にしないでいただけと考えるべきではないかね
日本の会社が事件を起こしたとしたら、その会社がどういう対処をしたかで、それなりに誠実であったら、とりあえず、まあいいかと消費者は思って、そのうちまたその食品に手を出すようになる。
今回の中国食品問題は、開き直った中国側の対応に、日本の消費者が怒ったのであって、中国側の安全性の問題より、実のところ、こっちの方の怒りが大きかったのではないか
この社説では、香港の中国製食品の対応の仕方が、より中国人のメンタリティを分かり、現実的な対応であると述べているが、そのことも問題を混在化しているわね。自分がおかしいと思うところは、3つ上げてみると
1,香港は、食品の自給化をほとんどできない都市国家であって、対して日本は、飽食をしないでいれば、中国製食品に依存しないでも、なんとかやっていける。もちろん日本の食品自給率は低いが、中国以外の国から輸入していけるということもある。
2,中国製の食品が、ほぼ安全で、深刻な中毒が引き起こすことは稀だと言っても、その少ない確率に当たるというのが、安全性がゼロでないような状態。この社説にあるようにしばしば手足が痺れるような状況というのは、日本人は許容できるはずはない。
3,食品問題で、中国が自国の非を認めないで、共同調査ということで日本側を引き出したことで、外交的ポイントを稼いだみたいに書かれているが、こういう国民の健康を守るような問題で、上手い対応より、拙くても誠実な対応を日本国民は求めているのではないかということ。
というように、この社説に対しては、色々反論できるわね
この社説は、直接食の安全性を論じたものではないが、この問題を国際問題化して、両政府のメンツの問題みたいになってしまった現状を憂えているとも取れるわね。
その通りだと思うが、
自分は、政治というのは、やっぱり国民の意向を推し量って進めるべきだ思う。相手の立場を配慮して、折衝を続けてお落とし所を見つけるという日本的なやり方では通用しない相手が中国だ。
なので、日本国民が納得するやり方で、日本側の意見を突きつけた今回のやり方は、そんなに間違ったものではなかったと自分などは思うわね。
マスコミ、評論家等が、なかなか進展しない現況、中国側にポイントを稼がれていくかのように見えるのを、歯がゆく感じるのは、分からないではないけど、それを日本の政府、消費者にも問題があったと勘案するのは、間違いだよね。
もちろん日本の食品監視制度は、もっと充実していかなければいけないにしてもね。
考えすぎなんじゃないか、日本の消費者に下駄を預ければ、日本の消費者が実際にどういう食品を選んでいくかで、解決していく問題に過ぎないかもね。
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