商人はきが長く
商人は気がながく、人相柔和なるがよし
いつも気を長くもってけんかしないこと、どんな場合でもお客を怒らせてはならないということ。
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商人は気がながく、人相柔和なるがよし
いつも気を長くもってけんかしないこと、どんな場合でもお客を怒らせてはならないということ。
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妻を去る理あり、去るまじき理あり
要するに、妻を娶るなら人柄第一で選び、また苦労をともにした女房は大切にしろということらしい。
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始の大切、中の大切、終の大切
始とは、創業の人、中とは二代目、終とは三代目で、三代までに商家としての基盤を固めることを理想とし、三代続けば、まずひと安心と考えていた。
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禍福門なし、人みずから招く
商家の子息は家業を断絶することは、いあかなる理由があろうとゆるされるべきではない。
この章はこの本の中で一番のポイントがここで書いているね
それは、子供のころから小才を発揮するような子供は、将来がおもいやられると考えたこと。
普通なら商才があると喜ぶべきところなのだが、逆に喜ぶはずの親たちは、これを嫌い、商人に向かないとして別の道を歩ませたのだ
子供のころの小才など、将来、のれんを傷つける商いをしかねないものとしか映らなかったのだ。
ここには、商いというものの厳しさの教えがあるね
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腰なくして勝利得難し
これは、実行、決意してはじめたのならもう迷うなということ
計算ばかりしていると、肝心の実行が二の次になり、結局のところ無理だから諦めるということになる
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人の財宝を借りるに、邪正の二つあり
事業資金を借りてまで商売を広げるべきでなく、自分の手で少しづつ貯えることが大切、たとえ貸してくれる人がいても、身の程を考えて借りないほうがいいということを述べているらしい。
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金も折りには休ませて遣ふがよし
今日買うべし、と決心したら三日待て。これが米相場の秘訣らしい
株式投資では、他人の動きにつられて衝動買いをすることは大の禁物らしい
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ただ金持にてしかるべし
簡単に言えば、金持だからといって威張るな。ということ
倹約・始末家とは、まずみすからの生活を質素にして無駄をはぶくが、一方、世間への義理を果たすことを忘れず、出すべき時には出す人物をいい
ケチ・吝嗇家は、自分は贅沢をしながら周囲に倹約を強制し、しかも世間への義理もなにもなくだすものは出すのもいや。貰えるものならなんでも貰うという強欲人間・守銭奴を指す。
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一銭なりとも粗末にせぬがよし
字義通り。解説の必要はないね
江戸時代の商人にとって、金というものは、ただ貯めればいいものではなく、金は、士農工商の身分制度の下で自分の存在を示すものでもあった。
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主人に窮屈がらるる家来あるはめでたし
番頭は、丁稚、手代で計20年の年季奉公を勤めたもののなかから、特に優秀なものが選ばれてなった。番頭は丁稚、手代の教育代わりでもあったが、旧家の場合のは二代目、三代目の教育も番頭の役目であった。
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利口ぶるもの、心に叶ひても愛すべからず
口がうまいお調子者には注意し、利口ぶる者は、たとひ商売がうまくても重用するなということ
組織の秩序を乱す者は、いかに有能の人物といえども除外することが最良の方法だ
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人は器量を見た立てて使うべし
これは簡潔に言えば、適材適所で人を起用せよということ
また、人材を抜擢する際は、周囲も納得する形をとらなくてはいけないとも言っている
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手代の仕損じは主人の罪なり
商いの世界における成功、失敗はあくまでそれぞれ個人の手腕、責任によるものであり、他人が批判や非難をしたり、あるいは笑ったりしてはいけないという考え方が確固たるものとして身につけていた
まあこの言葉は、字義通り、部下のミスは経営者のミスと思い経営せよということだね
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苗の中に莠あり 、長ずる時は苗をいたしむ
これは、将来よき手代となる見込みのないものは思い切りよく切り捨てよということ。これが人を使う第一の心得とされた。
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仮にも我が権威を出さぬがよし
江戸中期以後の現れた新しいタイプの商人たちは、奉公人にはむしろ自分たちよりも、よい着物をきさせることを第一とし、食べ物も、主人夫婦と奉公人と同じものを食べるという原則をきびしく守った。
そして、主人たちは、自分たちが進んで、率先垂範をモットーにして経営を行った。
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慈悲を本とし。大切なることは赦さず
江戸の商人の人間認識は、主であることと、従であることは、一旦の関係(一時的なものにすぎない)というものであり、基本的には人間平等というものだった。
しかし、他方、単純な慈悲の心や憐れみだけでは、人は使えないし、人を育てることはできないということも正確に認識
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かずかの得意なりとも、粗略にすべからず
これは、小口のお客こそかえって大切にせよ、ということ
大口のお客優先で、小口のお客を二の次、三の次ぎの考えがちだが、実はそうでないということ
また、これは、ケチケチ経営で、節約利益を求めよといのではなく、消費者は、安くて品質のよいものを求めているのであって、安くても商品、製品が粗悪品であったら、駄目だ。大衆にそっぽをむかれるとの意味もあるらしい。
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鵜の真似する烏といふことあり
これは他人の商売をうらやましく思うなということ
この考えの基になっているのは家業一筋に勤めれば成功するという考え方
多角化戦略もよほど確信があったときでも、ごく小規模にやってみる程度にせよ。とも言っている
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己が勢い七、八分と覚るときは止むべし
「本間さまにはおよびもつかぬ」の本間さまの祖、本間宗久は、米相場の第一人者で、その至言「頭と尻尾はくれてやれ」という言葉がある
利不運の時もまた、利運の時と同じようにひとまず休むことが大切だ
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鬼門こそ用ゆべき方角なれ
これは、鬼門などくそくらえと言うこと
江戸時代の商人は徹底的な合理主義者で、霊とか占いなどに頼らず商売をしていたということ
翻って現代人はまだ、最近の風水ブームや、細木数子さんも持ち上げかたをみれば、非合理的なものを信じているね
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京にいれば京の心にて勤むべし
住む人の気質、生活に合わせよということ
もうからないのはやり方がまずいからだ説いているのであり、これは禅の世界の「不昧因果」の考え方と同じで、どんな逆境の中にあっても問題点をすべてあきらかにすれば、すこから道が開けるということ
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商いは繁盛地を見捨つること、了簡違いなり
商売で成功しようと思ったら場所を選べということ
要するに商売しようと思ったなら、繁華の地に限るというもので、繁華の地すなわち人とかねが集まるところだから、商売もしやすいと指摘している
競走地の方が儲かる。競走のない所は儲からないというところか
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大冨は天にあり、しかし天をあてにすべからず
昔から商いの好機・商機をつかまないと大きく儲けることはできないというが、その商機は常日頃から勤勉に働いていない者にはちかめないとし、その一方で、勤勉に働かないで一攫千金を夢みてもうまくいかないと説いている。
大阪商人の間でいう「商いに三法あり」の三法とは、
始末すること、算用すること、才覚を働かせること
始末し、算用し、なお一方でここ一番の商機とみたら、大胆に投機せよということらしい
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商いは互いの渡世、人にも分けて取らすが良し
これは、「欲呆けすると商機を失う」ということらしい。つまり、自分だけで利益をひとり占めしようと考えると商機を失うことも多いし、また商売も長続きしない、ということを強調している
商売上の約束を破ったり、相手に損をかけたりしないように、いつも押さえた商売の仕方をせよということ
「商売には、慎みが大切」このことは、商人の心得の第一条であるらしい
参考までに、江戸時代において、商売に失敗した場合には、自己責任において最後まで債務の弁済をしなければならなかった。もし債務できぬ形で破産すると、身代限りで一切の残余財産を提出させられた上で苦役にかりだされ、そのあと所払の処罰を受けた
江戸時代には、厳しい掟があったわけだね
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世渡りは傘の如く、運よからぬ時はしぼめるがよし
この言葉は
「時節を知りて、進むべき時は進み、退くを賢き人といふなり」
ということであって、商人はとかく全身することしか考えないという習性をもちから、そのことを自覚して行動せよ、ということらしい
企業経営者は、いつ、どのような経営環境の変化に直面しても対応できるよう、常日頃から備えていることが大切だということらしい
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立身に限りあり、欲に限りなし
この言葉は、志を大きくもつ者は、一歩づつ着実に歩くことが大切で、人間の欲には限りないから功をあせってはいけないと言うことと、志を大きくもつ大切さも同時に説いていて、志を大きくもつ者は、目先の欲につられて軽率な行動をしてはいけないことも、述べているという。
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商人の知恵袋 青野豊作 PHP文庫
PHP研究所は、松下電気が作った会社なんだね。評論家の佐高信さんは蛇蝎のごとき嫌っているけど、いい本を出版しているのは、事実だね。特に初期の本は、ビジネス、人生に役立つようなものが多いね。
この青野先生の本は、江戸時代の商人の言葉を拾い、解説したものだけど、思わずハッポーと叫びたくなるような珠玉の言葉がちりばめられているね。
江戸時代の商人のしたたかに、先を読む姿勢、態度は人類の至宝なのかも(褒めすぎかな)
まあ、実際どんなものかを、これから毎日書いていこうと思います。(挫折するかも)
町人ばかりは町人臭きがよし
ちょっと解説
まあこれは、「商人は賢者になりては家が衰ぶ」という言葉のほうが、分かりやすいよね
商人の本分は、利益をあげること。最終的にはこれが世の中のためになると言うことらしい
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