ハリントン氏の洗濯物

モスクワでアシェンデンはかっての恋人と再会した。アナスターシャに諜報活動の手伝いを頼んだ。アナスターシャは快く了解してくれた。シベリア鉄道を共に旅したハリントン氏はアナスターシャと意気投合した。ハリントン氏はロシア革命前夜のモスクワで何とか商売しようとしたが、上手くいかなかった。アシェンデンはハリントン氏に帰国を薦めた。革命が始まり一刻も早くモスクワを脱出しなくてはいけなくなったとき、ハリントン氏はホテルの預けた洗濯物を取りに行かなくてはと、直接洗濯屋のところに取りに行った帰り、装甲車に轢かれて死んでしまった。

アシェンデン最後の話。ロシア革命のところでこの話は終わりだね。
細かいことをもたもたしていると、結局命取りになるよ。という話
しかし、このアシェンデンの話は、スパイの物語というより、脱線した話の方が面白いね

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恋とロシア文学

モスクワに着き、ロシアとドイツの講話を阻止すべき行動を開始しようとするとき、アシェンデンは、今ペトログラードにいる役に立ちそうな女のことを思い出した。その女と、アシェンデンは以前恋仲で、結婚寸前までいったことがあった。文学や芸術の話に気が合ったのだった。女と取り敢えず、ロンドンからパリへの一週間の旅行をしてみると、女は、朝食に炒り卵を毎日食べ、アシェンデンに変な理屈をつけて強制したのだった。アシェンデンはそのことでうんざりして、ロンドンに帰ると別れてしまった。

切羽つまた、ロシア国内でのスパイ活動なのだけど、ここでのメインは炒り卵の話みたいだね。何かほのぼのしているね

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シベリア鉄道

アシェンデンは、ペトログラードに行くためにウラジオストックからシベリア鉄道に乗った。そこで、ハリントン氏というアメリカ人と一緒に鉄道に乗ることになった。ハリントンは、話術について一家言ありながながと講釈を垂れてアシェンデンを辟易させたが、愛すべき興味深い人物だった。11日の長いと感じた鉄道の旅の後、ハリントン氏は、ペトログラードでまた一緒に食事を取り、会話をしようと言った。

これもスパイの話ではないよね。おしゃべりなハリントン氏にはまいったという話。

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丁か半か

アシェンデンは、オーストリアの工場を爆破する計画を立てている男の話を、R大佐はじめ上層部にあげたが、上層部は決断することができなかった。そこで、アシェンデン自身が決断しようとしたが、民間人の犠牲者が出るし、なかなかできず、男にせかれたので、コインの丁か半かで決めることにし、工場の爆破は取りやめになった。

ハーバート・ウィザースピーン卿の過去の恋話より、現実の戦争をどうするかのほうが、重要なのに、決断することのできない上層部に苛立ちを、アシェンデンは隠せないみたいだね。

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大使閣下

アシェンデンは外交官のハーバード・ウィザースプーン卿から晩餐に招待された。ウィザースプーン卿は隙のない人物で、アシェンデンは堅苦しく感じていた。しかし最近、踊り子と結婚する決意をした若い外交官の話に及ぶと、ウィザースプーン卿は、知り合いを例えに、自分の若い時の踊り子との狂おしい恋の話を始めた。その踊り子は、別に美しくなかったし、自分を愛していた訳でもなかったが、自分は彼女を求めざる得なかったと、今の妻との結婚が決まっていたが、昔のあの時、その踊り子と一緒にならなかったのを後悔していると告白したのだった。

この話は、スパイの話ではないのではないかと思うのだけど。

モームの長編の「人間の絆」では、逆にそんな踊り子と一緒になって、酷い目に合った様子が描かれているね。

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売国奴

アシェンデンはルツェルンで、売国奴のグラントレー・ケイパーと知り合う機会を待った。この男は、以前血気にはやる英国情報部の若いスパイをドイツ当局に売った前歴があった。ケイパーが飼っている犬を関することで、上手く近づくことができ、彼の妻はドイツ人だったので、ドイツ語の会話の家庭教師を求めていると暗に仄めかすことによって、その妻を家庭教師として雇うことで、更に接近を図ることができた。ケイパーもアシェンデンが以前英国の検閲局で働いていたと知り、あれこれ接近を図り、アシェンデンから情報を引き出そうとした。アシェンデンは、この夫婦を興味深く観察した。やがて、ドイツ当局から働きが少ないとのことで、ケイパーはイギリスに派遣されることになり、アシェンデンに検閲局での紹介を頼んだ。アシェンデンが紹介してやり、フランスに入ったところ捕まえられ、二度とスイスに戻ることはなかった。その妻は狂ったように憔悴した姿になった。

この話は、この物語のピークに入る話だね。一回裏切ったスパイは非業な最後を辿るということだね。

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スパイ・グスターフ

スパイ・グスターフは、ドイツ国内で商売のかたわらスパイを行い、充実した報告書を送ってくるので、R大佐の覚えもよかった。しかしアシェンデンはグスターフの行動には不審な点が多いので、スイスにドイツから帰ったと思われるグスターフの家に訪問した。にこやかな表情からなかなか尻尾を掴ませなかったが、パスポートを見せるよう強く言うと、ついにグスターフが、スイス国内にいて、想像で報告書を書いていたということを白状した。アシェンデンはグスターフへの給料の支払いのストップを述べたが、実のある報告書を出せばボーナスを出すと言った。アシェンデンはドイツのスパイを探るため、ルツェルンに行った。

報告書をでっちあげ、連合国から金を巻き上げていた男の話だね。そんな奴でも、捕まえたりせず、泳がせておくということだね。グスターフは、ドイツにも情報を売っていた可能性があるから、取り敢えず泳がせておこうということだね。

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踊り子ジューリア・ラッツァーリ

アシェンデンは、インド人チャンドラを捕まえるための囮の踊り子ジューリア・ラッツァーリを護送して、スイスの対岸の町トノンに着いた。女は監視される中なんとかチャンドラに危険のシグナルを送ろうとしたが、全てアシェンデン以下の監視のものにばればれだった。ジューリアに手紙を無理矢理書かせトノンに着いたところで捕まえる手はずを整えた。チャンドラは果たしてやって来たが、警察の臨検にあったとき隙を見つけて自殺してしまった。アシェンデンは女にチャンドラが自殺したと告げたとき、女は形見として、以前女があげた腕時計が欲しいと言った。

アシェンデンにとっては、つらい仕事だったみたい。敵ながらあっぱれな奴と思っていたに違いないね。

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パリ行き

アシュンデンはジュネーブに滞在し退屈な日を送っていたところ、R大佐からパリに来るように言われた。パリの待ち合わせの場所に行き、R大佐から新しい指令を受けた。それは、イギリス人には目の上のたんこぶみたいなインド人の独立派のチャンドラ・ラルを罠に嵌めて捕まえるというものだった。普段は貞操に堅いチャンドラだったが、ベルリンである踊り子と恋に陥った。その踊り子をドイツから出たところ守備よく捕まえるのに成功し、禁固10年の刑の代わるに、チャンドラをスイスの対岸の町まで呼び寄せ、そこで捕まえるということだった。アシュンデンはその踊り子とともにその町に連れて行くようにということだった。

R大佐は、スパイなどの任務についたら能力を発揮するタイプだったが、この戦争がなければ上流階級などとは無縁の男で、その考えかたも即物的だね

インド人の革命闘士に対する同情など微塵もなく、ただの犯罪者としか見ないしね、対するアシュンデンは、作家で、世界を見て歩いた男なので、この男が一角ではない人物と睨んでいるんだね

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ギリシャ人

ナポリに着いたアシュンデンは、メキシコ人を待った。メキシコ人はトルコからベルリンへ行くギリシャ人が持っている重要書類を奪ってくるというものだった。ナポリで数日待っているとメキシコ人がホテルに現れた。今晩二人でそのギリシャ人の泊まっている部屋を物色して書類を探そうということになった。夜2人で部屋を物色したが書類を見つけることは出来なかった。仕方なくホテルに帰るとR大佐からの電報が暗号であった。メキシコ人はギリシャ人を殺害しており、スペインへ逃す段取りをとって、2人で電車を待つ間、暗号を解読したら、ギリシャ人は病気で出発が延期になったからジュネーブに戻れということだった。メキシコ人は人違いをして殺人をしてしまったのだった。

このメキシコ人は、躊躇いもなく殺人をできる非情な男だったが、間抜けなところもある人物だったのだね。アシュンデンは無意味な殺人の片棒を担がされた訳だね。

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