豊饒の海

豊饒の海  四部作             三島由紀夫         新潮文庫31047495

ぶる夫☆さんコメント有り難うございます。

三島由紀夫のこの小説は、今回のチベット騒動の一つの原因のもなった輪廻のことについて書かれた小説ですね。まず、チベットでのことを少し述べると

中国政府はチベット人に対し、2007年8/4の国際ニュースから抜粋してみると

【8月4日 AFP】中国政府は、輪廻転生を続けるとされるチベットの高僧(活仏)が転生する際、政府の許可なしの転生は認めないことを決定した。国営新華社通信が3日、報じた。

 新条例は9月1日より発効され、以降すべての転生は宗務課への申請および許可が必要となる。新華社通信によれば、条例は「活仏の転生の管理を制度化するうえで重要な措置」だという。

 中国共産党は、信仰の自由を表向きは認めているが、実際はチベット仏教を含むすべての宗教を厳しく規制する。

 チベット仏教では、高僧は何度も輪廻転生を繰り返すと信じられているため、活仏の存在は非常に重要視されている。

というような思想統制を行った。このことは宗教を国是とするチベット人たちを著しく傷つけたには想像できる。漏れ伝えられるニュースでさえ、このようなものがあるのだから、外国メディア等が自由に取材しにくかったチベット内では、どれだけの非道が行われてきたかは容易に想像できるはずだ。

たまりにたまったチベット人の怒りが今回爆発したのだと、考えるのが普通だわね。決して意図的にばかり起こされたものではないわね

三島の小説の話に戻すと、

これはこの4部作の語り手である本多繁邦の物語でもあるようだ。

彼が目撃する輪廻というのは幻に過ぎないのではないか。という問題が後半になるにつれ大きくなり、終了時になると、もう輪廻など幻に過ぎないと悟らざるえない。

本多自身、国家の有為の人材になろうし努力し、裁判官になり更に、富みも得る。

普通ならば恵まれた人生なのだが、内面はそうではない。

若かりし時に目撃した悲恋、国家への青年の献身。ああいう激情を目撃した身なのに、自分はこの世に何を為したのか。

そしてその渇望を、晩年に小賢しい青年に利用されて翻弄される老残の身がある。

そして最後に親友のかっての恋人で、この物語の発端になった人に、その答えを得ようと会いに行く。そこで得た答えは、………

そしてあまりにも無残な回答に、輪廻の意味と自分の人生の意味を見つける。

この壮大な物語をこのように閉じていく過程を読むことで、三島の深い絶望を味わえる。

これが余りにも、余りなので、この小説について書こうとする人が余りいないのだね。

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愛国の作法

愛国の作法  姜尚中  朝日新書Img7cd0d06fzikdzj


色々取りざたされている姜さんの本を読んだ。

朝日が新書を出すにあたってこの本がバックナンバーの一番というのは、朝日らしいとも言える。

結論は、貶したい人を貶すが、この本に対しては、批判はさせないというもののような気がしたね。

そもそも一般人の教養レベルは、昔と違って著しく後退している昨今。
この本で取り上げられる思想家、丸山真男をはじめ清水幾太郎ほか、ハンナ・アレント、エーリッヒ・フロム。南原繁。その他色々。
こういう人たいの本を愛読する人は、簡単な新書なんか読まないだろう。
対して、ちょっと真面目な学生やひねくれたおっさんが、姜さんの本を手にとっても、姜さんがこの本で取り上げた思想家の本を読んでなどいないだろう。つまりそういう似非インテリは、そんなハードな思想家の本を読みこなしたりはしていない。

つまり煙に巻かれたしまうのだ。

姜さんが批判する中西氏や「国家の品格」の作者藤原氏などは、新書という媒体の読書層を、普通の庶民レベルまで落として、分かりやすく、自分の自論を容易の述べようとしたものだ。更に安部首相の「美しい国」も専門家向けのものではなく、普通の庶民向けに平易に書かれたものだ。
それらの本は、ところどころ穴があり、誰でも簡単に批判できるものだが、その作者たちが訴えたいものがストレートな分だけ、好き嫌いは分かれるが、何かしらの議論も呼ぶし、幅広い共感も得ている。
一般向けの新書らいいものと言えるわね。

翻って姜さんの本は、一般人に容易に批判を許すものではないが、読んでいてどこか居心地がよくないものだ。
「論文に書き方」の作者、清水幾太郎の「愛国心」を元に、諸々の現象を切るところも、自分としてはそうなのかなと思ってしまうね。
あの明晰な文章を書く清水氏の文章を元に、どうしてこんな理解し難い結論を出すのか、

自分は、清水氏の原著を読んだことはないが、どういうものか想像はできる気はする。
それは書かれた時期によると思うのだ。終戦直後、日本は敗戦という大きな挫折をし、戦前の思想を全否定しなくてはいけない状況。そういう世の中がひゃっちゃかめっちゃかであったような時代。
当時の日本は、日本語を使うのを止め、英語やフランス語を公用語のせよなどと言う人がいた時代。そういう混乱期の文章をもって、現代日本の問題を洗い出すのは、無理があるのではないのかな。
もちろん優れた思想は、普遍であるべきだとも言うことができるが、過去の政治状況、国際状況が移ろって行く中でのそれは、限定的なものであると言えるのではないか。
故に、自分には、この本が結論を先に置き、その上に過去の思想をはめ込んでいったもののような気がした。

姜さんは、藤原さんが一般人にもできるだけ分かりやすい書いた本を非難するという行為をしたいのなら、もっとレベルを下げて、過去の思想家の言葉などを使わず、問題点を簡潔に分かり易く述べるべきだろう。

そうしたくなかったなら専門分野で、学者同士でのやりとり限定にするべきではないのか
どっちにしても今の時代においての新書としては、適したものと自分のには思えなかったね。

それとここからは、個人的な感想なんだが、
自分は大阪出身で、中学や高校も在日の人たちが、同級生にいて普通につき合っていた。
しかし、中学の卒業式前、その在日の生徒は先生に、自分たちの置かれている状況を説明し、差別があったと訴えたらしいのだ。自分はそんなにその生徒と仲は良くなかったが、その学年でどうしようもないいじめなどはあったような気はしなかったし、その生徒と他生徒との関係には、問題があったとは思えなかった。
まさしく晴天の霹靂。
全校集会で。その在日の生徒の話が先生からあった。

今から思えば、全国の中で一番友達の敷居が低い大阪人、言葉はきついが、みんなフランクにつき合っていく人たちた。何でも話をしてくれたら、きさくに話し合えるような人たちだ。

高校でも、違う在日の生徒がおり、その生徒は先生に、自分たちの置かれた状況を話をしたらしい。
自分はそこで思ったことは、在日の人たちは、話す人、理解してもらえる人を峻別して話すのではないかということだ。
分かるような人だけに話す。ここでは主に教師ということになるのかな。そして普通の生徒などには、理解して貰わなくても良いという態度を取るみたいだ。

もう一つ気づいたことは、そんなに大きくない問題を、わざと広げているような気もした。
思春期の年齢で、様々な家庭環境の生徒が集まった公立学校で、何らかの問題などあって当たり前なんじゃないのかね

この姜さんの本もそういうような気がした。
理解し、共鳴し合うことができる人のみに伝われば良いという気がした。

まあ庶民は、馬鹿で野蛮だけど、日本人の大半はその無知な庶民なんだし、韓国も中国も無知な庶民が大半だ。
晦渋な理論で、分かる人だけ分かるというものは、お互いの国民の意思伝達には、そんなに役立つものではないと自分は思ったね

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ハンニバル・ライジング

ハンニバル・ライジング  トマス・ハリス  訳:高見浩  新潮文庫Img7833b82ezik7zj

ハンニバルシリーズの最新刊を読んだ。(最新刊といっても4つしかないね。)ここではハンニバルという怪物が何故誕生したのかということについて書かれているね。

何故怪物になった動機は。ネタばれになるので書かない方が良いよね。
これで納得できたたかと言うと、できなかったかも知れないかも。
もともとハンニバルにそういう素質があったと考える方が自然なのかも。

この小説は、ミステリーという範疇から逸脱しており、ほとんど普通小説みたいだね、戦争の悲劇を扱った小説でもあるね。

登場人物に日本人女性の紫夫人が登場し、日本的らし過ぎる日本人で、そんな日本人いないだろと思ったりするけど、この人に最終的に見放されてしまったのかが、怪物の解放になったとも言えるのかも。

この小説は映画化されていて、日本でも近日上映されるみたいだ。
そこで紫夫人役を日本人女優が演じられなかったのは、残念だったね。

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ユダの窓

ユダの窓  カーター・ディクスン 砧一郎/訳  ハヤカワ・ミステリ文庫

有名な密室ミステリーを読んだ。
殺人事件の汚名を着た被告人の無実を法廷ではらすという、法廷ミステリーでもある。 

古典としても有名な話だし、読んでみて期待に違わない面白さはあった。

自分は、本格ミステリーは、ほとんど読んでいなかったが、これは意外ととっつき易かったね。
古めかしい感じはしないし、昨今よくあるような残酷シーンも無かったから良かったかもね。

でも、そんなに驚くべきトリックがあったのか、というのはどうなのかな。
凄いか凄くないかは、そんなに多く本格を読んでいないので分からないなあ。

まあ、登場人物の被告の弁護人のヘンリ・メリヴェール卿は、面白い人物で味があるから、その点でも一読の価値はあるのかもね

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I LOVE モーツァルト

I LOVE モーツァルト  石田衣良  幻冬舎Imge8298fe1zikazj


去年はモーツァルト生誕250周年だったので、いろいろなイベントがあり、いろいろな本も出版された。
その中で、作家の石田さんが書いたモーツァルトの本を読んだ。

石田さんのクラシック音楽との出会いがグレン・グールドのバッハの「ゴールドベルク変奏曲」というのは、納得できるし、共感できるね、
なにしろ当時というより、今もあの演奏、55年盤、83年盤とも衝撃的な演奏だからね。
これは、まだ聴いたことのない人は聴くべきかも

石田さんのモーツァルトの演奏について愛聴しているCDについて書いているところが、やはり面白いね。
自分も好きな演奏があったり、知らなくて聴いてみたいと思ったりする演奏があったりと、
付録についているCDも嬉しいね

その中で、交響曲第40番ト短調のところで、小林秀雄の「モーツァルト」の中の有名な「疾走するかなしみ」という言葉が使われていると述べているけど、これは間違いで、小林秀雄はト短調の五重奏曲についてこのフレーズを使っている。
これは、モーツァルト好きの中では、常識的なことだと思うけどなあ

石田さんの好きなモーツァルトと、自分の好きなモーツァルトの好きなセレクトが違っているのは楽しいね。

ピアノ協奏曲なら、石田さんは20番だけど、自分は21番、弦楽四重奏曲は石田さんは「不協和音」、自分は「狩り」。オペラなら石田さんは「魔笛」、自分は「フィガロの結婚」

演奏者のセレクトも、20番のピアノ協奏曲を石田さんは、イタリアの伝説的なピアニストのミケランジェリを愛聴していて、その第2楽章を十代のモニカ・ベルッチが、すごくセクシーで清楚なドレスで階段を下りてくるようなと表現している。
個人的には、ミケランジェリは偉大なピアニストだが、その奏でるものは、そんな綺麗で美しいと言うだけの人ではないと思うのだ。そのベルッチはきっと妖精の仮面を被ったお化けという気がしたりするんよね。

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魔女ジェニファとわたし

魔女ジェニファとわたし  E.L.カニグズバーグ  松永ふみ子訳  岩波書店400114084509_aa240_sclzzzzzzz_


転校してきたエリザベズは、学校へ行き道でふうがわりな少女ジェニファに出会った。ジェニファは魔女と名乗った。、エリザベズはジェニファの弟子にしてみらい、さまざまな変わった修行を課されることになる。ある時可愛がっていたカエルを秘薬の原料に入れようとするのに対し反対し仲違いしてしまった。しかし、最後は魔女のふりするのをジェニファは止め、2人は本当の仲良しになった。

児童文学の不朽の名作。
内容は子供の世界の少しややこしくて、ぎこちない交友を描いている。
大人になると、そういう世界は忘却の彼方にいってしまうのだけど、この本を読んでいると、あ、そうそうそう言えば似たようなことは自分にもあったなあ。と思わせる話だ。
時代を超え、国を越え、共感を与えることができるのは、素晴らしいことだ。

子供は、すんなり友達ができると思うのは間違いで、新しい街に来ると、既に出来上がった子供の交友世界に入っていくのは、なかなか難しい。
そのためのイニシエーションが必要になるということかな。
それが魔法。
その魔法を介してでしか、最初はコミュニケーションはできなかったが、可愛がっていたカエルの扱いで、思わず本音の言葉を合い交わすことで、一旦仲違いはしてしまうが、最後はお互いの心の中を見せ合うことができたので、本当の仲良くなることができた。

魔法というのを、友情の契機で使う。
これは質が高い物語りだ。
それに、いじわるな子、付和雷同する子、いろいろ子供の世界も思うようにならない。そんな世界を自分のことのように思わせるのも嬉しいことだね。

カニグズバーグは1967年に、名作「クローディアの秘密」と「魔女ジェニファとわたし」を発表。
「クローディアの秘密」は、タイプは違うけどこちらも、子供の世界で大切なこと、大切なものを描いている。
それは、生きていく上で重要なものだね

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長英逃亡 

長英逃亡  吉村昭  新潮文庫Img60dceb6ctq6y57


吉村先生最近亡くなられたのだね
ご冥福をお祈りします。

清張の「かげろう絵図」を読んで、同時代の作品を読みたくなって、吉村先生の長英の逃亡生活を描いた小説を読んでみた。

内容は、高野長英が獄に繋がれ、そこから抜け出し、自分の弟子、庇護者に助けられながら逃亡生活をし、最後は医師に成りすましていたところを、捕まり殺されたところまでを描いた小説。

洋学を目の敵にした、鳥居耀蔵は長英が獄を抜け出した時から2ヶ月後に失脚していたのだから、後2、3ヶ月我慢すれば、こんな苦労する必要なかったのにね

この逃亡生活は、実話なんだろうけど、本当にこんなことが行われたのか
奇談というしかないのかな

全国に散らばった、(主に上州だけど)弟子、支援者たちが、我が身をなげうって長英を助ける姿は、今の日本で失われたと思われる、義理人情が生きていた社会だったんだろうね。任侠の徒も出てくるし、迫りくる岡っ引きを巧みに巻いて逃亡するところなんかは、スパイ小説を読んでいるようだったね。

逃亡生活をしていながら、故郷の母に会ったり、宇和島に藩主に呼ばれ、兵書の翻訳をし、教鞭を執ったり、波瀾万丈の逃亡生活だね。

でも、世界の趨勢も、世を憂うこともない、岡っ引きたちの執念に屈して捕まり、殴り殺されてしまうところは、悲惨だったね。
残された、長英の妻子のこの後の行く末も悲惨で、やりきれないね。

ただ救いは、長英を助けた、友人、弟子、庇護者たちは、最小限の者しか捕まらないですんだところかな

この本で感動したところは、長英の逃亡生活の初期に、江戸、そして関東中に捜査の網が厳重に張り巡らされていたときに、突然やってきた長英を当たり前のようにかくまった、高野隆仙とその母と妻のことかな
隆仙が長英を匿うのは分かるが、その母と妻が、息子、夫のすることをさも当たり前のように容認し、淡々と長英の世話をし、岡っ引きに隠れているのを突き止められても、悠々と焦らず、長英を逃がし、隆仙が岡っ引きに捕まり、自供を迫られても、家を探索されても、慌てず応対し、何も無かったかのように過ごす。

昔の日本の女子には、婦道というものが存在したんだね。
力が強いというよりも肩書きが凄いというよりも、その胆力が凄い。
昔の日本の女子には、何ものにも代え難い美徳があったのだということだね。

こう考えると、
江戸時代は、義理人情があり、婦女子にも生きていく道しるべがあるのだから、文化的には、高度な時代と言えるのだろうね。
今の日本は科学技術は発展したが、文化的には後退しているね、確実にね

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続・ウィーン愛憎

続・ウィーン愛憎  中島義道  中公新書31443120


中島先生のウィーン愛憎の続編を読んだ。
ここでは、中島先生の「ウィーン愛憎」でのウィーン留学記のその後の話で、家族との葛藤、教育問題などをからめつつ、再びウィーンでの半移住するという、普通では考えられないような経験が綴られている。

できればこの本の前作を読んでみたらいいと思う。
この前作は宇宙人レベルで面白い本だ。
破れかぶれの日本脱出。異国での戦いの日々としか言えない日常。
中公新書みたいな地味な表装の本の中身が、こんなにアナーキーでいいのだろうかというものだった。

この続編も、面白いけど、宇宙人レベルではなくなったね
中島先生もなんだかんだいっても落ち着いてきたのかな

しかし、家族との葛藤をそのまま吐露。最後は息子のウィーンでのアメリカンスクールの卒業式に出て。
・あの帽子のように、私たち三人はこれからそれぞれの道を勝手に飛んでいけばいいのだ。
なる感想を述べる。

こんなこと普通思っていても本で述べるのだろうか、本当に正直な人だ。

教育論としても面白い本だ。
息子さんに何をお望みですか。と聞かれると、ただ生きているだけでいいと言ってしまうのも、面白いよね
達観している人でもある

犬も歩けば棒に当たるというけど、内面に様々なものを抱え、視点が鋭い人が異国に立てば、それだけでドラマになるということなのだろうね

ただ、この本を面白い。エクセレント!!!
と読んでいて思わず膝を叩いてしまうような人も、世の中を斜に構えて見て生きている人なのかも
健全な市民は、こんな本というより、中島先生の本を読んではいけないのかも

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かげろう絵図

かげろう絵図(上・下)  松本清張  文春文庫Imgb8be996ctk3gxs


ちょっと長かったけど、清張のかげろう絵図を読んだ。
面白いと評判だったので、読みたかったのだけど、長らく品切れだった、昨今の大奥ブームによって再版されたみたい。
テレビドラマの大奥には、全然興味はないけど、この本が出版されたというのは喜ばしいことだね。

内容は、天保時代、将軍家斉時代末期、世を壟断する家斉の寵姫お美代の方の養父、石翁とその他佞臣たちと、それに対抗する寺社奉行脇坂淡路守、世を嘆く旗本島田又左衛門、その甥で三男坊で部屋住みの島田新之助、大奥に父の仇を討つため又左衛門の為に働く登美たちとの、暗闘が描かれている小説だね。

歴史小説なので、史実を踏まえて書いているので、最後は石翁一味が凋落して終わりなんだけど、そこに至るまでの話が面白い

昭和33年の新聞に連載されていたという事実も驚きだ。
今から50年前の新聞小説レベル高いよね。
悪い奴はそのように行動し、年増女は情欲に溺れ、佞臣は金の為、自分の思い通りになるように行動する。
心地いいぐらいだ。
世の中一皮剥けばこんなもんだ、と現代の社会でも言い切ることができるね

石翁はその中でも、悪の魅力たっぷり。
主人公の新之助を喰ってしまったかも。
面白いので、最後の没落直後の言葉を抜き出しておこう

・「生きてきた甲斐があった。」
と石翁は思うのである。現役は、ただの小納戸役に過ぎなかった。門地門閥も無い、それでいて、譜代、外様を問わず、各大名が彼の前に頭をこすりつけたのだ。男に生まれた甲斐があったというものである。
「しかし、ちと長生きしたかな」

晴れ晴れしい男だ。
やった悪行は許せないけどね。

あと清張の世界観がやはり出ていたね。
それは、新之助の最後の感慨に出ていたかな

・「自分が石翁や林肥後守の大屋台をひっくり返した気でいなさると大間違いだな。仕組みが変わるのは、人間ひとりの力じゃない。人間の力ではどうにもならぬ別の仕組みが、ひっくり返すのだ。仕組みと仕組みの喧嘩さ。人間の力は、そこから、はじき出されている。」

こういうのは、清張の他の小説で繰り返し語られていることだね。
巨悪とは何か、とかね
この小説は歴史小説であるけど、現代小説でもあるのだね。
清張が描いた昭和30年代と較べても、今が余り変わっていないと感じるのは、人間社会はそれほど進歩していない証拠になるのと、絶えず権力に対しては監視していかなければいけないということなんだろうね

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お姫さまとゴブリンの物語 

お姫さまとゴブリンの物語  ジョージ・マクドナルド 脇明子訳 岩波少年文庫

最近復刊された児童文学の不朽の名作
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実際自分が読んでみた感想は、
地味な話だなあというものだね
でも、地味だけど啓示がある物語だね

内容は、地下に住むゴブリンという小人との戦いなのだけど、何か分からないけど最後ゴブリンはやられてしまう。
現代なら、特に日本では、こういったゴブリンみたいな人たちにも正義はあるはずで、全くの悪意を持っては描かないよね
でも、マクドナルドさんも。醜悪にゴブリンを描いているけど、19世紀に書かれたものにしては、ゴブリンを醜悪な怪物一辺倒としては書いていない。この時代にあって柔軟な思想の持ち主であったに違いないね。

お姫さまといっても、大きな国の広大な城でなく、ただの地方城主の館というものなんだね。そこに昔から住み続けていて、お姫さましか見えない、ひいおばあさんがいるというのは、いいよね。
その存在を信じるものにしか見えないというのは、古来より物語で取り上げられたものだけど、こういう謎があってこそ子供たちの物語りなんだとも思う。

何もかも明らかにするのではなく、人には知られない謎をもって生きていくということ、こういう秘密な部分があるというのは、物語を読む効用なんだろうね

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Tバック戦争

Tバック戦争   E.L.カングズバーグ  岩波ジュニア新書Img13387f44tl0wn3


あの名作「クローディアの秘密」のカングズバーグの小説。
少女の内面世界を描き、成長小説でもあるね。

内容は、夏休み、女友達との誓約を守りたくないため、マイアミの叔母の下で過ごそうとするクロエは、そこで45才ながらも大変魅力的で精力的な叔母バーナデッドに出会う。クロエは叔母の移動食堂の仕事を手伝うことになる。その職場に同業者がTバックで現れ客に応対するこことから、街のなかで騒動が発生する。その騒動のなかで、クロエはいろいろなことを学んでいく。

アメリカという国は、公民権運動が活発だから、そういう点は、日本人には馴染みにくいものかも知れないねえ。

このTバック戦争、反対派と賛成派とのせめぎ合いのなかで、どちらにもつかないバーナデッドは、魔女であると告発され、その経緯は、16世紀イタリアのフィレンツィエで巻起こったサバナローラの騒動、ベトナム戦争拒否の運動などと重ねて描かれ、

人間というものは、愚かなもので繰り返し同じようなことを犯してしまう姿が描かれている。(この辺はちょっと説教臭いかも)

社会をありのまま見つめ、どの陣営にも立たず、独立した個として生きる叔母のバーナデッドの姿に接するうちに、クロエは女友達との下らない誓約に、ただ嫌だと言えば良かったのだと悟り、個としてしっかり生きることの大切さを知る。

この小説は、子供向けのものだけど、大人こそ読むべきだと思うね。

世の中、付和雷同ばかりして生きている大人が多すぎるものね。

作者のカングズバーグは、1930年生まれ、この小説は1993年に書かれたものらしいから、63才で12才の少女の内面を書けたんだね。

こういう人は老いないのだろうね。一生若々しく生き続ける人なんだろうねえ

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恋の歌、恋の物語 

恋の歌、恋の物語  林望  岩波ジュニア新書Img5d5c0ae0twoxio


副題は、日本古典を読む楽しみ。

リンボウ先生の高校生向けの日本を古典紹介した本。
万葉集、古今集、新古今集、伊勢物語、源氏物語、平家物語を一章づつ取り上げて語っている。後書きで徒然草、と枕草子を
リンボウ先生の好みなのか、万葉集と源氏物語についての記述が多いね。

簡潔に書かれた本だけど、古典の面白さが分かる良書だね。
ただ、源氏物語を取り上げたところでの、原文と訳、その経過を、女三の宮と柏木との不倫の場面にかなりのページを割いたのはいいのかな。
高校生向けに、不倫の現場の実況中継。
これは、学校では教えられないよね。
でもここは、この本の中で面白いところだよね。


恋の苦しさについて書かれているけど、
その恋は、祝福される幸福なる恋というものが、本当に深い恋なのかという作者の疑義が提示され、「禁じられた恋」「かなわぬ恋」にこそ、ほんとうの恋の甘さがあるのではないのか、その罪深い恋ゆえの懊悩にこそ、恋の味わいがありはしないのか、といっているのがこの源氏物語だ。なんて言っている。

禁断の果実の味わいかな、若者の言葉では、やばい感じかな
そういう日本文学に表れた、恋というものの形を様々な形でこの本は語っているね

この柏木の恋の口説きの場面での、自分を「数ならぬ者」として卑下しつつ、せめて一言だけでも、ほんの御手だけでも賜りたい、などと卑小な願いを以て満足するようなことを言うのは、こうした恋の口説きの常套だけど、これは、現代でもナンパで使う手口だよね。
「ねえねえ、ちょっとだけ」なんてね、でもなかなか女性が断り切れないのは、昔も今も同じということなのかな。

自分がこの本を読んで気に入ったのは、古今集の紀友則の歌

春霞たなびく山の桜花
みれどもあかね君にもある哉

訳文は、春かすみのたなびいている山に、一杯に咲いている桜の山、その花のように、見ても見ても、いつまで見ていても見飽きないあなたです

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日本社会の誕生

日本社会の誕生  吉村武彦  岩波ジュニア新書Img7af34ca2t8p53w


中高生向けの日本の歴史について書かれた本を読んだ。
最近の研究成果を盛り込んでいて、自分が学生時代に習ったことから大分進んでいるなあと実感した。
内容も高度なところや興味のないところは適当に読み飛ばして読んでみたけどね。

旧石器時代捏造の「神の手」事件前に書かれた本だけど、その辺の部分は穏当な書き方で、これからの成果を慎重に見守りたいみたいな書き方だったね

自分が習った頃は、米の原産地は、雲南、アッサム地方みたいだったけど、最近では長江中下流域になっているんだね。
こういうところは、もっと知りたいかな

邪馬台国、朝鮮、中国大陸との関わりもバランスの取れた無難な書き方だね


各章興味を持ったら、もう少し詳しい本で調べてみると面白いかもね。

偶にこういう本を読んでみないと、考古学や古代史のニュースのことがよく分からなくなるよね。

日本の隣国は、科学的な研究の積み重ねもせずに、こうあったらいいなあという歴史を押し付けてくるのだから、普通の日本人としても、もっと日本の歴史について知って、理論武装すべきだろうね

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カルピス・アルピス

カルピス・アルピス  嶽本野ばら   小学館Imged19d1cfs46h97


若くして夭折した田仲容子さんの絵に発想を頂いて書いた小説
内容は、主人公がプールで記憶喪失の女性を知り合い、2人は即惹かれ合った、その女性が何故記憶を失ったかには、秘密があった。ある時、不意に自分の父親を殺してしまったのではと残された日記を見て知ってしまった。

純文学などで、ネタばれというのは余り気にしなくても良いのかもしれないけど、その後の展開を詳しく書くのは止めておこう。

この小説は、ハッピーエンドになり、良かった良かったなのだけど、野ばらさんの他の小説に較べてカタルシスが足りないかも。

本に掲載されたいる田仲さんの絵は、素敵な絵だね

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ザ・ロンリー

ザ・ロンリー  ポール・ギャリコ 矢川澄子 前沢浩子訳  新潮文庫Imgfd722335stg80c


ギャリコの恋愛小説を読んだ
人を愛することの意味を考えさせる、一生読み続けることのできる素晴らしい本だ。

内容は、第二次大戦末期、婚約者のいるアメリカ空軍少尉ジェリーは、任地のイギリスでパッチズという女の子と知り合った。ジェリーはパッチズと休暇でスコットランドに旅行に行った後別れたが、このまま別れがたく思い勝っての同級生がアメリカに行く便に密かに乗せてもらいアメリカに一時的に帰り、そこで父と母の婚約の解消をすると告げた。しかし父に説得され婚約者にも会わずに帰ってしまう。イギリスに戻り、パッチズを一目見た瞬間2人はもう離れることができない存在だと分かるのだった。

下手な要約は必要ではないと思うし、短い小説だし、愛することを真摯に考える若者のモノローグ小説なので、粗筋は、そんなに重要ではないのかも

戦争の悲惨を目撃し、祖国(ここではジェリーの祖国アメリカ)での快適で平穏な暮らしと戦地での人々の生活との差に悩み、戦場での絶え間ざるストレスのために神経をやられ苦しむジェリー、その姿を理解し暖かく見つめてくれるバッチズ。
バッチズというこの見知らぬ女性とジェリーが、婚約者を振って一緒になろうとするのを止めようとする父母。そして最後には、そのかっての自分の世界を離脱して、バッチズと共に苦難が思いやられるが生き甲斐のある新世界に踏み出そうとするするジェリーの姿。
完結だが、ほぼ完璧な恋愛小説だし、成長小説でもあるね

昨今、日本で流行している恋愛小説は、いわゆるシチュエーション小説なんだね。都合のいい人間関係を切り張りし、恋愛する2人に、都合のいい状況を作りだし、愛する2人がいい条件にいれば愛が燃え上がらせ、陶酔感を誘い出すものが多いよね
この小説はそんなものとは好対照のものだね

この小説では、愛することを描くけど、同時にそれと隣り合わせに存在する孤独について描いている小説なんだね。
かっての親しい人々、婚約者や父母は、ジェリーを愛してしるけど、本当にジェリーが戦場で傷つき、神経を病んだ姿を分かりはしない。
ジェリーが学生生活を共にし、熱烈に愛していると思っていた婚約者との関係について、どうして今の考えと齟齬ができたのかなんかについて真剣に考察されているし、第一次対戦に出征し、そこでフランス娘と恋愛に陥った父の過去の話しと、ジェリーとパッチズとの関係の比較について、ジェリーが考えていることが語られたいる
本当にジェリーは真面目なのだ。
これは戦争に現実に出征し、戦争の現実をみた作者ギャリコの人間性のそのままの反映なんだろうね

こういう本こそ、若者が読むべきなんだろうね。
それが今絶版なんだって
自分は昨日たまたまブックオフで見つけたけど、是非再版して欲しいよね

ここでは、余りに素晴らしい内容だったので、抜き出しもしておこう

・自分がキャサリンを愛していなかったということだって、いまにしてわかったのだ。なぜなら愛への飢えも、哀しみも、愛の力も、またその恐ろしさも、それまで彼はまるで知らなかったのだから、バッチズという存在がなかったなら、2人のあいだで息づくものがなかったなら、いまだに知らずじまいだったかもしらない。

・ありのままの自分になり、ひるむこともうち消すこともせず真実に直面できるようになって、初めて人は大人になるのだ。その真実とは、この世には痛みをともなわない幸せとか挫折感のない勝利とかいったものは存在しないということだ。進んでゆく道には喜びも、うっとりするような美しいものも待ちかまえている。だが背負うべき重荷もまた常にあるのだ。

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ぼんち

山崎豊子  ぼんち  新潮文庫31585426

これは、「白い巨塔」の山崎先生の大阪商人もの。
昔映画化されていて、市川雷蔵が主人公喜久治を演じていた。さすがに雷蔵上手い。
剣豪以外でもこのような役もこなせるんだ。とその映画を見て自分は思った。

大阪商人は、代を長く続かせるために女の子に婿を取って商売を続かせてきたという伝統があるのだが、一人息子として生まれた喜久治は、嫁取り時に凄まじい嫁いじめを目撃する。嫁は子供を産んだ後姑らに追い出されてしまう。行き場のない怒りとやるせなさを感じた喜久治は、それから嫁を取らず外に女性を囲う生活をする。しかしそこでも目撃するのは、女のしたたかさとたくましさだった。その女の真の姿を悟ることにより、喜久治は女性遍歴を終えることができた。

兎に角凄まじい小説だ。女という生き物の生態がよく描かれていると思う。し、伝統的な商家の非人間的な関係が分かって、大変興味深い小説だと思う。

それはやりすぎだ、と現代人は思ったりするだろうけど、家というものを代々潰させずにしておこうとしたなら、敢えてそれくらいせねばならないのだろうね。
旧家というものは、大なり小なりそうして生きながられてきたと考えて間違いはないだろう。
よくビジネス書で、伝統的な考えを心地よい綺麗事にして、分かりやすく書いているものを書店で見かける。というよりビジネス書というもののかなり多くのものは、そういう綺麗事を書いてすましている。
そういう、表に見える伝統的な文化や社会の裏に、非人間的とも言える桎梏があることを理解しておかなければ、伝統文化の真の理解にはならないのだろう。
近松がテーマにしていたのは、このことだと思う。
ただのし男女が心中する情痴小説ではないのだ。

今では歌舞伎なんかの社会を観察していれば理解できるのではないのかな。
その家に生まなければ、一生主役は与えられないし、阿保でもその家に生まれたら主役になる。

そういう意味で、山崎先生の本は、社会を複眼的に理解する視座を与えてくれるね。

でも、この本読んでいると、女性不信になってしまうのだよね。

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蹴りたい背中

蹴りたい背中  綿矢りさ  河出書房Img7c979667sjw017


話題の作家の芥川受賞作を漸く読んでみた。
ちょっとタイミングがずれているけど

内容は、あるモデルの大ファンの変な男子高校生と主人公の女子高生の交流といったところか

テンポがいいので、気持ちよく読めるし、この変な男子高校生への恋愛感情とは言えないような変わった愛憎感情を描き出して、秀逸なのかも

人がどうでもいいと言える人物を、主人公は、どうでもいいと思えないし、昔ちょっと会ったことのあるモデル(主人公は好感をもった)に対する、ストーカーにも似た感情を持つこの男子高校生に対する、反感と共感を併せ持ち複雑なんものを描いているね。
確かに面白い話だね。

でもちょっと書かしてもらえたら
女子高校生が、自分の身の回りの出来事を書いても、当たり前ではないのかな
もちろんそれを、みずみずしい感性で描いているのだから、いいのだとも言えるけどね、

太宰治が女子高校生の話を書いたり、谷崎潤一郎が殺人犯の調書を書いたり、上方の姉妹の話を書いたりして、それが身につまされる迫力を持った話を書いて、読者を震撼させたりするのが、文学の力と思うのだけど

この話は、面白かったけど、何か純文学に必要なものが足りないような気がする
若いからこれから、どういう本を書いていくかを期待ということなのかな

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誘惑させて  草凪優  祥伝社文庫Img85cdc6ffsmujxs


この小説は、官能小説。
いわゆるH小説。
これを、健全な読者、青少年が巡回するブログで書くのは問題だね。
これはカミングアウトなのかも、(そのうちこの記事削除するかも)

でも、この小説の出来が余りにも素晴らしいので語りたくなった

内容は、不動産会社社員の藤丸悠平は、社命でキャバクラの店長になった。そこは海千山千のプロパーの男性店員、必ずしも悠平に好意的でないキャバクラ嬢たちがいた。その中で必死に自分なりの筋を通して、キャバクラ嬢に接していくうちに、うち解け、ライバル店の出店の危機も乗り切れそうになる。(話はここで終わり。)

まあ、粗筋よりエッチ小説なので、エッチシーンの方が重要なのかもしれないけど、このキャバクラ嬢の生態が上手く描けている。

華やかな生活の裏の寂しさ、何かしら事情を抱えて、その世界に生きざる得ない悲哀。

水商売に生きる男女の生態が上手く、この世間知らずの青年を通して描かれているねえ。
そして、騙されながらも、成長していく青年の姿も好ましいものだねえ。

昨今は、マンガでもホストとか、キャバクラ嬢を扱っているものが増えたし、テレビドラマ化しているものもある。

それらは、表面的な部分のみを描いているものが多いよね。
特に、TBSのホスト特集なんかは、若者をミスリードしてしまう可能性があり害悪だ。
そういうものでなく、この小説は、善人ばかり描いているのではなく。心の闇みたいなものを、さらっと描いていて考えさせるね。

それと最初に悠平が据え膳をくってしまったら、、それが罠だと判明する。
そういう惨めなところからこの世界を出発しながらも、店長を止めずにしがみついていると、理解者が現れ助けてくれるというのも、社会に出る若者には、いい教訓なのかも

男は惨めでかっこ悪い姿を晒して、そこからはい上がることで一人前になるんだね

良いことばかり書いているけど、官能小説なので、所々エッチがあります。
だから、説得力がいまいち希薄になるかもね

作者の草凪さんは、キャバクラ通いをし、はまった人らしいから、この小説には、いろいろ思い入れがあるのだろうし、モデルになった人もいるのだろうねえ

草凪さんのこの本が、気に入ったのであれこれ数冊、草凪さんの本読みましたが、内容は感動するようなものはなく、かなりエロイ、官能小説だった。

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国家の品格

国家の品格  藤原正彦 新潮新書Imgdf6a9dcfqqc6cw


遅ればせながら、大ベストセラーを読んでみた。
文章は、平易、内容も首肯できることも、あれと思うこともあり、
面白い話題も多く、さくさく簡単に読めた。

基本的には、印象評論なので、
当たっていると思うこと、おかしいところ、ない交ぜの本だね。

自分が、この本に関しては、良いと思ったところと、おかしいと思ったところは、

まず、なるほどと思ったところは、
情緒や、美意識がないと、本当に高度な問題に対する答えは導きだせないと述べているところかな。
日本人の鋭い感性が、これからの時代の難問に対しては、必要になるというところは、なるほどと思った。

おかしいと思ったところは、
西洋文明批判しているところかな
今の時代意識で、過去の西洋の思想家を批判しているけど、
これは納得できないなあ。
その時代、時代で有効な考えは変容していくものではないのかな、その時代の文脈に沿って、根本的な考察をしていかなければ意味はないと思うんだよね
今の時代意識からは、明らかにおかしいという考えでも、その時代に有効に機能してきているのなら、評価するべきだし、そして何故それが行き詰まったと言うことに対する答えを考えなくてはいけない、
その点が、この本は弱いのではないかな

歴史の流れに沿って理解いかないと、人類の共通理解にはならないしね


それにしても、この本どうして、こんなに売れたのかな
面白いけど、それだけの本のような気が、自分はするのだけどね

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ウエブ進化論

ウエブ進化論  梅田望夫  ちくま新書Img3932ae38pw72kw


世評に高いこのネット社会の将来について書かれた本を読んでみた。

内容が多岐に渡っているし、現段階のネット社会のことをよく整理されているし、これからどのようなことが起こるのかについての考察もされている。
非常に為になる本だ。

では、自分はこれを読んでどう思ったのかというと、???

グーグルの意義が、よく分からない。
ここは、この本の肝心なところなので、ここを理解できないというのは、
この本の本質を理解できないということなのかな

この本の中の、序章で登場する60代半ばの人と、同じ反応を、自分は持ってしまった。つまり自分は旧世代の人間なのかも

イメージがやはり、自分には湧かないのだ。

楽天やヤフーが、人材の厚みや経験の蓄積のある「生活密着型サービス産業」とし、グーグルは、「テクロノジー産業」と規定しているけど、自分は浅学なのか、違いが分からない。
そんなに差があるのか、やはりイメージできない。

これから起こるであろう本当の変化は、ゆっくりだが確実に起こるものらしいから、その変化が明かになったときに感じればいいのかね。


この本の中で、興味深く思ったところは、
ゲイツが特に重視し、グーグルも重視する
最高のプログラマーの定義だね。
1、新しい知識をすばやく「リアルタイム」で飲み込む能力
2,鋭い質問をする能力
3,異なる分野の知識を関連づけて理解する能力
4、プリントアウトされたコードを一目見ただけで理解できるプログラミングに長けていること
5ドライブや食事のときまでコードのことを考えているような熱意、極度の集中力
6,自分が書いたコードを写真にように思い浮かべられる能力

このような能力を持つ人たちが、グーグルには、採用されたいと殺到するらしい。

自分が思うに、失礼だけど、みんながこんな人ばかりの会社は、そんなに大したことがないような気がするんだ。
これからの時代に必要なのは、こんな能力より多様な価値観を持つ人間をどれだけ、幅広く集めることができるかだと自分は、思うからだ。

本当のところ先の時代なんて誰も分からないからね

それに、自分はネット社会の情報は、金科玉条とするものではないと思っている。
ただの情報というのは、ウソも多いし、それを役立たせるノウハウは、金を払わざるえないと考えるほうが妥当と考えるからね

まあ、いろいろ考えさせられる本で、
折々で読み続けることもできる本なので、その点でも読んで有益だったね

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キリストの勝利

キリストの勝利  塩野七生 新潮社31640413_1


ローマ人の物語の第14巻目

まだ読んでなかった14巻を読んでみた。
題名の字義通りの内容だったね。

紀元4世紀も終わりに近づくにつれ、ローマはローマらしさをすっかりなくし、中世の暗黒時代とどこが違うのかというような時世になってしまった。

人々は、自由よりも安全、最低限の生命の保証を求めるようになり、
帝国内部では、権力闘争、硬直化した官僚制の跋扈
帝国外部では、異民族の絶えずの侵入。宿敵ペルシャとの攻防。

こうした中、キリスト教は、ローマの古代の神々を異端として駆逐してしまった。
古代オリンピックも紀元393年に廃止になってしまい
この年が、「ギリシャとローマの文明が公式に終焉した年」と言われているらしい。


こういった内容なので、余り万人向けするものではないね。

でもこの時代には、麒麟児が出現するんだね。

偉大なコンスタンチヌス大帝亡き後。
その子供たちは殺し合いを行い、ユリアヌスは、6才のとき、兄を除く家族を全て
失い、修道院で生活する羽目になる。
でも、時世の変化からか、皇帝に呼び寄せられる(兄は既に皇帝により刑死)
そして、絶望的なガリア(今のフランス)へ副帝として派遣される。
哲学の学徒を目指し、軍事のことを何も知らないこの若者は、ここで無類の才能を発揮する。
鮮やかに、異民族を撃退し、兵士たちに皇帝に推されるような存在になる。
そして、果たして皇帝になってしまうのだ、
ここで、キリスト教を廃止しようとする。この行為によって「背教者」の烙印を捺される。
幼い日から、自分だけを頼りに思索し、結果も残したこの稀有な皇帝は、残念ながら対ペルシャとの戦いで、流れ槍で瀕死の重傷を負いなくなってしまう。

この後、ローマでのキリスト教は、絶大になり、もう止めるものをなくなってしまった。

ローマ帝国の外では、あのフン族も登場し、ローマ帝国の最後は近づいた。
もうこの流れは、必然になった。


この巻では、なんと言ってもユリアヌスだね。
カール・マルクスの唯物論では、下部構造が上部構造を規定するとし、個人の役割を限定的に捉える考え方が、近代には大きな影響を持っているけど、
ここでのただの哲学好きの青年が、成し遂げたことは、そういうものでは説明できないよね。
この人は、ものを真摯に考えるという行為のみで結果を残す仕事を成し遂げ、歴史に足跡を残した。
キリスト教会からは、背教者と呼ばれたが、その生涯は、文学作品にもなったし、
忘れることのできない人物として、永遠に名前が残った。

次巻が、いよいよクライマックスか
塩野先生15年もよく書き続けることができたね。
示唆に富む話ばかりだし、この本も永遠に語り継がれるのだろうね

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ハリスおばさんパリへ行く

ハリスおばさんパリへ行く  ポール・ギャリコ  講談社文庫

粗筋は、
ロンドンで家政婦をしていたハリスおばさんは、ある時勤め先の家で、ディオールの服を見た瞬間。その服が欲しくて堪らなくなった。フットボール籤をしたり、ケチケチお金を貯めて。漸くディオールの服を買える金額を貯め、パリに行った。パリのディオールの店で支配人その他、優しい人たちに出会い。ファッションショーを始め夢のような時を味わうことができた。そこで、売れっ子のモデルの恋の手助けもしたりした。
気に入ったディオールの服をロンドンに持って帰ると、顧客の売れない女優が、服がないと悩んでいたので、思い切りよくディオールの服を貸してあげた。すると、その女優は、服をストーブで焦がし、台無しにしてしまっていた。ハリスおあばさんは、泣いて途方に暮れたが、そこにパリのディオールの店の人たちが、花を贈ってくれてた。そこでハリスおばさんは、立ち直り、この服をこのまま修理せず、残しておこうと思ったのだった。

ギャリコの珠玉の小説だね。
働き者で、正直なハリスおばさん
一回読んだら、忘れることの出来ないキャラクターだね。
ハリスおばさんの心の動きは、人生の哀歓、ちょっとした喜びに溢れていて、何とも言えない味わいがあるね

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トマシーナ

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トマシーナ  ポール・ギャリコ 山田蘭訳  創元推理文庫 

これは、以前一章づつ要約、感想を書いていた本で、途中で投げ出してしまった本だけど
読了できたので、簡単な感想を書いておこう

粗筋は、マクデューイ氏は、動物に愛情を抱かない獣医だった。ある時、娘のメアリー・ルーの飼い猫のトマシーナが瀕死の病気になっていると分かると簡単に、安楽死させてしまった。そのことで、メアリーは大ショックを受け、父親を父親と思わなくなり、話すこともなくなり、病気になってしまった。
マクデューイ氏は、なんとか以前のメアリーの姿を取り戻そうとしたが、徒労に終わった。町外れに住むローリという女と知り合い、マクデューイ氏は生き方、考えた方が変わった。
メアリーが、生きるか死ぬかの最後のとき、死んだはずのトマシーナが生き返り、メアリーも生き返り、以前の姿に戻ることになった。

「さすらいのジェニー」が、猫の生態を描いた100%猫小説とすれば、これは親子の愛情、葛藤小説だね。
猫そのものを期待して読んだ人は、ちょっと残念に思うかもね

子供だからといって、分からない、大したことはないなんて、考えた迂闊な行動をすれば、子供の愛情、尊敬を即刻失ってしまうということだね
子供に接するのは、それだけ真剣に向きなわなくてはいけないということだね

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勝者のエスプリ

28313077 勝者のエスプリ  アーセン・ベンゲル  NHK出版

ベンゲル監督の短期に 報知新聞に連載しているコラムが面白かったので、ベンゲル監督の本も読んでみた。

この本は、刊行が1997年。フランスワールドカップに向けての日本代表へのエールみたいな内容だね。

1995年から2年間。名古屋グランパスエイトで監督をしていたんだね。日本で弱体チームを立て直し、イングランドの名門アーセナルの監督になって今に至る。というところかな

元々日本に来てくれたのが、不思議なくらい優秀な監督で、今も世界的名将といってもいい人だよね。今でも、日本代表監督に熱望する人も多いと思うしね。

簡単な、モナコでの監督歴、そして、異文化への憧れと、自分の中の内面の葛藤による日本行きの選択。そして、ヨーロッパで忘れられることの恐れからのアーセナルの監督就任までを書いているのだけど、

この本は、ベンゲル監督の監督像、チーム育成。考えを述べているのが中心だね。

監督とは、何か。チームをどう育成し、戦っていくか。

監督とは、何かを何度も何度もこの本の中で自省している、面白い言葉ばかりなので、抜き出してみると。

監督とは、哲学を持ち、常にイノベーターでなければならない。監督は、常に進歩と向上を試み、他から抜きん出ようと努力している印象を与えなければならない。

・モチベーションは勝つことだけにあるのではない。新しい目標にチャレンジすること。自らの限界を超えようとすること。

・困難にぶつかったときほど、自分たちの力の根源、アイデンティティーを確認できるようにする。たとえば「我々は自分たちのチームに深い愛情を持っている」とか…………

・サッカーをすることは、人生にどう取り組むかということにほかならない。

・監督にとって大切なことは、プレーの方針、原則を立てていくことだ。

・監督の仕事とは、常にチームの向上を目指して闘っていくことにほかならない。そのために完全主義を徹底し、また何に対しても用意周到でなければならないのだ。

いろいろ考えされる言葉の羅列だと思う。

要は、監督は絶えず新しいことにチャレンジし、そして思考者でなければならないし、限界に絶えず挑戦していかなければならない存在だ。

ということなんだろうね。

自分もこの本読んで一番考えさせることは、絶えず考え続けていくことが、チームを育むことになるということだね。

ベンゲル監督は、西洋人と比較して、日 本人の美徳にも触れ、自信を持って、日本サッカーを盛り立てていって欲しいと最後に語っているね。この辺は、自分はひねくれ者だから、ヒディング監督が韓 国チームの良さ、礼儀正しさ、美徳について語っているのと同じで、リップサービスの部分が大きいと思うけど、どうだろう。

もう9年も前に書かれた本だけど、今も十分読んでも得るところの多い内容の本だね。

ベンゲル監督の描く監督像は、日本人の描く監督像とちょっと違うかも知れないけど、こんな監督に指揮されたチームに行きたいと思うのではないかな。選手たちはね

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ハンニバル戦記

Img9341e4f7mrg557   塩野七生  新潮社

 

塩野先生のローマ人の物語が今年いよいよ完結ですね。15年の長きに渡り、書き続けてきたのは、もう偉業というしかないですね。

それに、面白い。

自分は、13巻まで、「全ての道はローマに通じる」のインフラについて書かれたもの以外は、読んできた。早く14巻も読まなくてはいけいと思っているのですが、なかなか読みにくい時代に突入してしまったのでね。まあ、年内には読みたいと思っています。

「ローマ人の物語」の中で、どの巻が面白いと質問されたなら、多くの人は、ユリウス・カエサルの巻と答えるに違いない。

自分もそう答えるし、何故カエサルが天才なのか?ということを、塩野先生が、微に入り細に入り、キケロの現代まで残った書簡、文集などを使って答えてくれている。

天才の話は、面白い。

カエサルは、女をくどくのも、借金するのも、絵になっているし、若いときのおたずね者としての諸国放浪の話も面白いし、ガリアでの異民族の交流も、宇宙人との遭遇みたいで、どきどきする話になっている

そして、。政治をかく行う。相手をどう取り込み、懐柔するのかも納得させるものがある。

凱旋式に白馬に乗っている中で、「ハゲ」と言われるところも、普段兵士、庶民に愛されている証拠で、ほのぼのさせるものになっているし、クレオパトラとの恋愛も、生涯に花を添えている。

本当にみんなに愛された英雄だと解るね。

歴史家モムゼンが「ローマが生んだ創造的天才」と言ったけれど。それのみならず、人類が生んだ最高の天才かも知れない。

この中でも、最も天才だと感じさせて面白い部分は、軍事的な天才の部分。

ここが、面白いのなんの。この「ローマ人の物語」での一番面白い部分かも知れないね

歴史書だから、カエサルが、なぜそういう戦いができたのかの前史があって、それを踏まえた意味でのカエサルの天才なんだね

その前史が書かれているのが、ローマ人の物語の2巻「ハンニバル戦記」

そこでの内容は、

ローマは、第二次ポエニ戦争で、カルタゴとの戦いで、天才ハンニバルの為に、未曾有の危機に陥った、しかしローマは、国家が一致団結して戦い。最終的には、ローマにも天才スキピオが現れ、勝つことができた。その顛末がこの「ハンニバル戦記」の内容。

ここで、塩野先生は、図を駆使して、戦術について解説してくれている。

その中でも、アメリカの陸軍士官学校でも学習素材になっているカンネーの戦いの場面は、圧巻。手に取るように、人数では少ないはずのハンニバル軍が、数が多いローマ軍を包囲、殲滅していった状況が描かれる。

この場面は、人類の歴史に後世まで語られ研究され続ける事件だね。

凄い臨場感だ。

なんで、ハンニバルが天才だったのかが、この巻を読めば解るね。

下手な解説をしたら、興ざめになるので、興味がある人は読んでね。

軍事的天才のアレクサンダー大王、ハンニバル、スキピオ、カエサル

先人の戦略を巧みに取り入れつつも、それを発展され、兵士を鍛え、采配する。

この戦術、戦略の構想は、天才のみが扱えるものなんだね。天才は、先人のやり方をそのまま踏襲しない。その変え方が絶妙。

キーワードは、騎馬軍。機動力だね。この機動力をどう使うかによって、勝敗が分かれるのだね。

現代では、戦車の使いかた。

カエサルは、ポンペイウスとの戦いで、この絶対必要だった騎馬力が相手より決定的に劣っていたし、兵士の数でも劣勢。

果たして、どうこの劣勢を挽回して、勝利したかは、カエサルの巻を読むか、カエサル自身が書いた「内乱記」を読めば解るし、天才とはかくあるべきものなのか、ということが少し理解できて、面白いね

このブログでは、余りにも面白い謎なので、種明かしはしないでおきます。

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ツインズ

30903112 ツインズ 続・世界の終わりという名の雑貨店   嶽本野ばら  小学館

この本は、世界の終わりという名の雑貨店の続編だけど、前作が恋愛度が100%とすれば、これは、最初はリハビリで、中盤から新興宗教に取り憑かれた少女との出会いと奇怪な交流、最後が再生と、やはり恋愛、いやいや魂の結びつきで終わりということか

前作が素晴らしかったので、期待していたけど、これはまた違った世界の話なのかな、リンクはしているけどね

まあ主人公は、ここでの神の樹と言われる、大人たちに虐待を受け、精神に異常をきたした少女と関わり合うことにより、世界との繋がりを取り戻していっているので、社会復帰小説なのかも

ただ、新興宗教のイメージが少し紋切り型なので、というより新興宗教というものは、中に入らないと分からないし、外からは、同じように思うものなんだろうね、

この前のハーレムおじさんなんて、理解不能だったけど、匂いはなんかよくある話のような気がしたしね

この小説は、主人公を徹頭徹尾助ける女編集者がいいよね、彼女は主人公があんな選択したということは、失恋したということなのかな

これは、更に続編が必要なのかも

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世界の終わりという名の雑貨店

ミシン   嶽本野ばら  小学館30751129_1

この本の中には、「ミシン」と「世界の終わりという名の雑貨店」の2編の小説が収められている。

ここで、少し論及したいのは、「世界の終わり」の方

この小説は、観ていないけど、映画化もされていて、結構有名な話だったらしいね。

下妻物語が余りにも面白かったので、嶽本さんの他の小説も読んでみようと思って読んでみちたら、この小説も良かったね。

帯には、吉本ばななさんが、「高潔な人格が、この汚れた時代を生きていく、ただそれだけで涙を誘うのだ。」なんて、書かせているのだから、ただものではないと思って読んでみたら、ただものではなかった。

簡単な粗筋は、ライタだった主人公が、ビルのオーナーに頼まれて雑貨店を営んでいたところ、ロリータファッションの女の子が店に毎日通って来ることになる。ビルのオーナーが亡くなりその息子から立ち退きを言い渡されたとき、思い切って、主人公はその女の子と逃避行をすることを持ちかけ、本当に逃避行する。………

この小説は、恋愛度、恋愛濃密度が高い。以前読んだ「世界の中心で愛をさけぶ」なんかよりはるかに、濃密な恋愛小説だね

でも。世間では、恋愛が濃密なものより、分かりやすい一般人でも共感し易い方が、ベストセラーになり社会現象にもなるのだね

恋愛なんて、人が生きていくうえでは、必ずしも必要なものではないけど、中には、ある種の人たちには、凹が凸に上手くはめ込まれるように、ぴったりその人ではなければいけないというような出会いがあるということなんだろうね。

この魂の揺らぎとしかいえないような出会い、恋愛を描いて、この小説は秀逸だね。恋愛することが息苦しいというような気にさせるし、その叙情的な文章も素晴らしいね。

それと、この小説は、恋愛をする場合に、その女の子の両親が出てきて、二人の仲を一方的裂こうとする父親と、理解しようとする母親の葛藤も描かれているのが、話に奥行きを与えているね。二人だけ、どこか誰も知らない世界に行きたいのだけど、現実はそうはいかにというか。

簡潔に書かれていて、文章も上手い。話も面白い。

自分的には、絶賛なんだけど、この話がメジャーにはならないと思うし、好き嫌いが分かれそうな気もする。

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歴史シリーズあれこれ

日本の歴史というシリーズは、各出版社が、採算度外視して、出版しているので、力が入ったものだけれど、出来にはでこぼこはあるみたいだね

一番有名なのが、中公出版の日本の歴史シリーズ。

ブックオフに行けば、100円で買えるし、ほとんどの図書館で備え付けているので、簡単に読めるね。石の森章太郎さんのマンガにもなっているので、簡単に(簡単じゃないだろう)日本の歴史が分かるようになっている、大学入試なんて、このマンガ読めば、日本史に関しては、楽勝(楽勝じゃないだろう)やんけなんて思ったりするけれど、

このシリーズは、ちょっと学説が古いので、純粋に楽しみで読もうとする人にとっては、興味を駆り立てられるものではなくなっているみたい。

そこで、今から20年くらい前の小学館の「体系 日本の歴史」が出たときは、話題になったし、新しい書き手が登場もしたし、文庫版も出たので、手に取り安いものになったね。特に、古代史は、新しい発見が盛り込まれていて古代史ファンには、嬉しい内容になっていたかも。

バブルの頃、少年ジャンプが好調だったこともあったのかな、集英社も「日本の歴史」を出した、これはなんとカラーで、図版を豊富に入れた手に取ると豪華で得した気になるような本だね。

そして、最近では、講談社が「日本の歴史」を出したね。これは25巻もある長大な内容だったね、新しい学説も、ばんばん取り入れて意欲的な内容だったけど、出版直後の旧石器時代の「神の手事件」に巻き込まれて、書き直しがあったりと、出版社の意欲が空回りしたのか、世間ではほとんど話題にならなかった、まあ日本の歴史なんて、マニアと高校の日本史の先生しか、まともに読んでいないので、こんなものなのかもね

自分が気に入っているのは、集英社版。絵が入っていて読みやすいもんね。

どのシリーズも書き手の力量にばらつきがあるので、面白いものとつまらないものが混在しているみたいだし、誰でも好きな時代があるので、好きでない時代は面白くは感じないよね

いいと思う本は、新しい学説を取り入れているのはもちろんのこと、分かりやすく説明していて、尚かつ、素人はこの程度だと思って、これぐらい書けばいいなんて感じさせない本がいいね。

それで、勝手にあれこれ読んで、これは当たりだ、これは外れだ、なんて自分は、やっているのだけど、本が膨大にあるので、一生のうちには、全ての良さ悪さを分かることはないのだろうね

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下妻物語(完)

31557840 下妻物語(完)   嶽本野ばら  小学館

これは、映画化もされた下妻物語の続編

以下、ネタばれが、あるかもしれないので、気になる人は読まないでね。

内容は、桃子、イチゴが殺人事件に巻き込まれ、その顛末がメインで、新しいキャラクターとしてジャスコの警備員セイジさんが出てきて、二人の関係に微妙な感じを与えているのと、ついに桃子がデザイナーとしてパリコレを目指すことになり、下妻を離れるところまでが描かれている

期待していたけど、ちょっと残念な内容だったね。パート2は、バトルロワイヤルもそうだったけど、余りいいものにはならないみたいだね。

ここでは、前編桃子のモノローグで、イチゴの影が薄くなっているみたい。駄目親父もほとんど、目立たなくなっている。でもお祖母さんの恋愛問題は語られている

嶽本さんは、相変わらず達意の文章で、すらすら行間が結構詰まっている文章なのに読ませるね。

桃子が、すらすら冷静に、語っているのだけど、ちょっとお馬鹿なセイジさんが熱く語られたのに、ひそかに感銘し思わず、車から降りたとき、ピースサインを出す場面は、いいところだったし、桃子がロリータとして、労働を蔑視しているはずなのに、内面の衝動につき動かされて、デザイナーとして生きていく決意をするところは、感動的な場面なのかもしれないね

本の帯に、映画化未定!!とあるけど、映画化は止めたほうがいいね

ここでは、最後の文章がやはり良かったね

・恋愛って全て感動から生まれるのだよ。感動って恋愛のことなんだよ。そしてその感動って、素直なものに触れた時しか生まれてこないんだよ。お洋服も、ロココも、他の可愛いものもそう。素直に素敵と思ったり、素直にノックダウンさせられたり、素直にアピールしてくるものにしか、感動なんてしない。かなり、世の中、斜にみて、ロリータの、ロココ主義の美意識っていうハードルを自分に課して、その上でしか感動出来なかった不遜な私だけど、イチゴ。貴方の大バカを通り過ぎた、驚くべき素直さに、がむしゃらな素直さの、私、やられて、うっかり、感動してしまったんだよ。

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下妻物語

31339062 下妻物語  嶽本野ばら 小学館文庫

この本は分類上どこに入るのかな、ライトノベルではないような気がするけど、内容はあっちみたいなので、どちらにも掲載します。

下妻物語は、映画がヒットしたので、多くの人はストーリーを知っていると思うけど、この話は、つまるところ副題にもあるように、ヤンキーの女の子とロリータファッションの女の子の友情物語りだね。

二人とも、変わった考えの持ち主なんだけど、確固たる思想の持ち主で、安易に群れたり、妥協しない生き方は清々しさを与えるね。

嶽本さんの文体も素晴らしい、句読点の一個一個まで神経が行き届いた文章だ。この文章は是非教科書に載せるべきだと思ったりしたけど、内容がアナーキーな部分もあるから無理かな、青少年が堂々パチンコしたらまずいものね

二人の生き方は格好がいいので、若者にとって共感をよびやすいと思うのだけど、男の描写がいい加減だなあ。駄目親父とかね。ただ磯部さんは、ちょっと変わった感じだけど、いい男かも

映画も面白かったけど、この原作は至上のものかも。相違点を探して楽しむこともありかもね。

余りにも面白かったので、ここでも抜き出しを

・突然の大きな幸せが舞い込んできた時、人はその幸せを前にして急に臆病になる。幸せを勝ち取ることは不幸に耐えることより勇気がいるの。大切なものを見つけたら、それを絶対に手放さない、守り抜く、

・異なる才能や分野のメゾンなりクリエーター同士が、お互いの仕事を認め、互いの方法論やテクスチュアをクロスオーバーさせることによって今までになかった質の高いハイブリットなものを創り出そうとするからこそ、意味があるのです。

・美は実用的であってはならない、贅沢とは不便なものだ。

・人の価値観なんてそれぞれなのです。私は途上国の貧しい人々を救うことに生き甲斐を感じ医師として働く人が抱える信念や哲学と、ロリータな格好に魅せられ、ロリータの源泉であるロココな美意識に生きることを選択した私の信念や哲学との間に優劣はないと思うのです。

・本物より安く売る為に悪いものを使っているかもしれないけどさ、肝心なのはそういうところにないと、あたいは何となく思うんだ。上手くいえないけどさ、要は、心意気よ。心意気さえベルサーチならさ、偽物も本物も変わりないよ。

・カッコつけなくていい時もあるんだよ。否、カッコつけちゃいけない時が。あるんだよ

・酸いも甘いも噛み分けた人生経験豊富なレディになることなんて私は望みません。酸っぱいものは食べたくない、甘いものだけでお腹いっぱいにして私は生きていくのです。

・状況に併せて店側が改竄できるんだ。釘の調節は一日に一回きりだけど、出玉大当たりを支配するロムは、その日のその時間の客の入りや諸々の状態によって、瞬時に設定が可能だとは思わないか。←これは、名文というよりパチンコ必勝法かな

・若干の不安、というか懸念はあったんです。例えばいくら絵が上手くても、技術があっても、自分の為にしか絵が描けない人と、不特定多数の第三者の為に絵が描ける人がいる。

そして最後のモノローグが最高だね。、という言葉の使い方がいいね。こんなの文章読本に使い方は載ってないけれど、気持ちが伝わる良い文章だね

・ね、イチゴ。貴方は多分、これからもずっとバカで、でもバイクが好きで、高校を卒業したら、どんなに強力にモデルや芸能関係の仕事を続けるように説得されようが、その方が絶対のお金になるし、地位も名誉も手に入ると吹きこまれようが、今のアルバイトしている工場に就職するのでしょうね。(中略)

イチゴ、大好きなイチゴ、私も貴方から一杯、いろんなものを貸して貰ったよ。でも返さないよ。一欠片も。多分、大人になるのはそんなに悪いことしゃないて教えてくれたのもイチゴだよ。有り難う。恥ずかしいから絶対いわないけれど、貴方は私のサイコーのダチだよ。

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ハーレ・クイーン小説を買ってみた

ライトノベルの野村美月さんの「文学少女と死にたがりの道化」に出てくる、遠子先輩が読んでいるというバーバラ・カートランドとかペニー・ジョーダンというハーレ・クイーン小説をブックオフで探してみた。

ペニー・ジョーダンはあっったけど、バーバラ・カートランドは無かった。

新しいのが、300円、古いのが100円だった。自分が面白かかどうか不明だったので、100円のを買ってしまった。それも3冊も。それだったら300円買えばいいのにね。

まあ、ブックオフまで自宅から30キロ離れているので、いつも行けるわけではないのでね。これでいいのかな。

他に、下妻物語も買った。

映画も面白いけど、原作はそれに輪をかけたような面白さだね。

昨日の太宰と同じロココ趣味なのね。時代はロココなのかなあ。モーツァルトも今年は特集しているしね。

最近の自分の読書は、おじさんが読むものではない方向にいってるような気がするね。でも、遠子先輩を発見したし、このゴールデンウィークはいいことはあったね。

でも、ペニー・ジョーダンって面白いのかなあ。

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太宰治の「女生徒」を読んで

ライトノベルの野村美月さんの「文学少女と死にたがりの道化」に出てくる、遠子先輩に触発されて太宰治に対する興味が自分の中で広がってしまった。

そして「女生徒」を読んでみた。

うううう…………

こんな傑作を今まで読んでいなかったなんて

ただし、この小説は素晴らしいけど、万人向けではないね

①、「女生徒」を読んで素晴らしいと思う人

②、「女生徒」を読んでみたけど、よく分からなかった人

③、読んでいない人

3分類できるけど、圧倒的に③の人がほとんどで、読んでみても①と感じる人も、読んだ中では少数派かもしれないね。ただ、はまったら、エクセレント!!!と叫ばずにはいられない話だね

昔、村上龍さんの「ラブド&ポップ」を読んで、これは援助交際する少女の話で、よく少女の内面世界を描けているなあ。と感心して、最近の若者の世界は変わってきているのだねなんて思っていたけど、今から70年も前のこの小説の少女の内面は、今の若者と同じじゃんと素直に思ったね。

文学というものは、巨大な才能のある者しか書けないものなのかな

ただ、この小説は、ストーリーというものはないのだね。ただのモノローグ。でもこのモノローグを辿ると、母一人娘一人の寂しい家庭の姿もある面描き出している。日常は厳しく、淋しいものかもしれないけど、少女特有の朗らかさがこの物語の世界を明るく語っているね。

本当に深刻なものは、軽やかに語る。

こういうことのできる人は、老若男女の区別なく徳性が高いと思うね。これをコギャル言葉で語るなんて、なんておしゃれなんだ太宰治。

昔からも、今、そして未来まで、太宰が永遠の青春小説と言われる所以が少し分かったね。

余りにも、面白かったので、抜き出しもしてしまおう。

・眼鏡をとって人を見るのも好き。相手の顔が。優しく、きれいに、笑ってみえる。

・人のものを盗んで来て自分にものにちゃんと作り直す才能は、そのずるさは、これは私の唯一の特技だ。

・学校の修身と、世の中の掟と、すごく違っているのが、だんだん大きくなるにつれてわかって来た。

・女は、自分の運命を決するのに、微笑一つでたくさん。

・もう、お茶の水。プラットフォームに降り立っら、なんだかすべて、けろりとしていた。いま過ぎたことを、いそいで思いかえしたく努めたけど、いっこうに思い浮かばない。

・けさの小杉先生は綺麗。私の風呂敷みたいに綺麗。

・大地は、いい。土を踏んで歩いていると、自分を好きになる。どうも私は、少しおちょこちょいだ。極楽トンボだ。かえろかえろと何見てかえる、畠の玉ねぎ見い見いかえろ、かえろ鳴くからかえろ。

・料理は、すべて、勘で行かなければいけない。

・料理は、見かけが第一である。たいてい、それで、ごまかせます。けれども、このロココ料理には、よほど絵心が必要だ。人一倍、敏感でなければ、失敗する。

・ちゃんちゃん気持よく物事に対応して処理して行くほうがいいのか、または、人に悪く言われても、いつまでも自分を失わず、韜晦しないで行くほうがいいのか、どっちがいいのか、わからない。

・昔の女は、奴隷とか、自己を無視している虫けらとか、人形とか、悪口言われているけど、いまの私なんかよりは、ずっとずっと、いい意味の女らしさがあって、心の余裕もあったし、忍従を爽やかにさばいて行えるだけの叡智もあったし、純粋の自己犠牲の美しさも知っていたし、完全に無報酬の、奉仕によろこびもわきまえていたのだった。

・明日もまた、同じ日が来るのだろう。幸福は一生、来ないのだ。それは、わかっている。けれども、きっと来る、あすは来る、と信じて寝るのがいいのでしょう。

・おやすみなさい。私は、王子さまのいないシンデレラ姫。あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?? もう、ふたたびお目にかかりません。

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織田信長合戦全録その2

先日もこの本について書いたけど、まだまだ言い尽くせないので、今日も少し書いてみます。

この本の「信長の合戦」の章は、200ページちょっとで、簡潔に纏まっているので繰り返し読むことが出来るのが嬉しいね。ある程度のスピードで通し読みすると、信長の判断がいかに迅速で正しかったのがよく分かるからね。

すると、この人が徹底的な合理主義者で、義理人情というものよりも、実力第一と考えて人材も起用しているのも実感できるね。過去に裏切った奴でも、身分の低い奴でも、昨日までの敵だった奴も使いどころがあると認めると起用するのに躊躇いはないみたいだね。

世の中に信長好きは多いだろうけど、真似できる人は皆無だろうね。

この本のなかで、史実を辿って考えてみると、信長にとって一番やばかったのは、姉川の戦いの後、信玄が攻めて来るかも知れないというところに、本願寺、比叡山、浅井、朝倉に取り囲まれた時期みたいだね。この時果敢に浅井、朝倉が信長を攻めていたら、信長は滅亡していたに違いないね。

この時、信玄が上京すると思って、攻撃に移らなかったのが、致命傷になり、信玄がその後急死すると、個別に撃破されていき、信長の勝利が確定するのだからね。

信長にとって、この時期はもう駄目だと思ったに違いないのだから、相手の失策が大きかったというところかな。

でも、ここで個人的に思うのだけど、運も実力のうちというけど、そうなのかな。

この信長という人物は、当時としては開明的な人物だと思うけど、自転車操業していくうちに大きくなった会社の社長さんという感じもするのだけどね

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織田信長合戦全録

織田信長合戦全録   谷口克広  中公新書30931943

この本は面白いよ。

信長が行った合戦を経緯と結果を述べた部分が、この新書の3分の2あるのだけど、この部分が自由に想像できて読み進めていけるので、楽しいね。それにこの本は、行間をいろいろ読めるし、簡潔に書かれているから全体像も捉えやすくなっているね。

最初の尾張での若き日の信長は、戦国時代という時代そのままで、ちょっとでも隙があれば、裏切る。もうこれは条件反射みたい。信義なんてものは、戦国時代にはなかったということがよく分かるね。

この本読めば、信長はよくここまで大きくなったなあというのを強く思ったね。ずっと危機だもんね。畿内では、本願寺始め様々な敵は存在するし、浅井、朝倉や武田信玄や、上杉だ毛利だ、あっちこっち敵だらけ、ようやるわ状態だね。

ここで思ったのは、天下取りで一番重要なのは、センスということだね。火急の問題でないのは、先送り、しかし必ずしなければいけない問題は電光石火。ここを少しでも間違えると、負けてしまうし、ちょっとでも状勢が不利になってくると、戦国時代という時代は容赦なく寝返るので、もう全滅という事態になったのだろうね。

浅井、朝倉なんか、信長を殲滅できるチャンスがあったのに、信玄頼みでチャンスを逃してしまった。他人がやってくれるなんてことを考えてしまったのが、結局滅亡することになったのだね。

信長ほど、色々書かれた人はいないので、いろいろな信長像があるけど、、天下取りの構想なんてものは、なかったのじゃないかな。もぐら叩きみたいに、あっちふさい で、こっちふさいでしている内に、次第に天下取りが現実的になっていったのではないかな。

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世界の中心で、愛をさけぶ

世界の中心で、愛をさけぶ  片山恭一  小学館30814456

先日、ブックオフに行ったとき、100円均一コーナーで、「世界の中心で、愛をさけぶ」が売っていたので、買って読んでみた。

映画化、ドラマ化もされていたのを、映画をテレビで放送していたのをながらで見たので、粗筋が大体分かっていたので、1時間で読めた。

粗筋は、高校生の男女の純愛もので、女の子が白血病で亡くなってしまうという話。

自分は、この小説そのものよりも、なんでこの小説が300万部も売れ、ドラマ化、映画化されて、ブームになった方が興味を持った。

丁寧に作られた話だけど、書いている作者も出版社も、せいぜい10万部くらい売れればいいと思ってだしたのではないかな。そんなにベストセラーになる要素があるような気がしないと思ったけど

失礼だけど、話は単純だし、明らかに受け狙いだし、泣きに徹するほどでもない。簡潔で快いけど、詩的な表現の文章でもない。一般人が余り読まない、ライトノベルの中には、この小説よりプロットも表現も高度なものは沢山あると思う

なのに、この「世界中」を電車などで、読んでいると、文学的に思われ、ライトノベルを読んでいるとおたくに思われてしまうのは、納得いかないね。

こんな風に書けば、槍が降ってくるかも知れないけど、300万部も売れたら、批判的にあれこれ言われてもしかたないと思うから、ごめんね

世間は、思った以上に文学が読まれないのだろうね。それに社会は潤いが少ないのだろうかなあ。

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「永遠の仔」「グロテスク」についての雑感

このブログは、多少なりとも閲覧されているけど、誰がよんでいるのかなあ。マンガライトノベル関連は分離したから、ここで記事になるのは、スロー読書もの、今はモームのアシュンデンを一章づつ読んで感想書いているだけなんだけど、こんなもの面白くないよね

書こうと思えば、野球記事はいくらでも書けるけど、自分が書く結論は同じようになるし、日本の野球は一日千日みたいで発展性がないものだからなあ。大リーグは選手が多すぎてよう分からない。無名の凄そうな奴が次ぎから次ぎへ出てくる面白さはあるけど、そこまで追うほどの興味もないしね

ええっと本題は、

最近の小説だったね。近年自分に最も影響と衝撃を与えた小説は、天童童太さんの「永遠の仔」と桐野夏生さんの「グロテスク」、どちらも衝撃的内容で、読後くらくらして一週間くらい悪夢にうなされた。(ちょっと大げさ)

エンターテイメントで生き抜きとか、趣味で読書をするなんていうことでは、計れない生き方を考えされる本だったけど、実生活でも必ずしも良いことばかりが人生で起こるものでないのに。こんな重たいテーマを抱え込まされたら叶わないなどと思って、その後つらつら考えたね。

「永遠の仔」は、児童虐待の話だけど、世の中には、絶対的に悪と断定しななくてはいけないこともあると言い切らなくてはいけないことがある。

変にみんな色々な事情があるなどという中途半端な態度はかえって人を傷つけるものだと教えられたね。これは、日本的なあいまいさは、時には残酷なものだと自覚を日本人はするべきだと思ったね。

「グロテスク」は、歪んでいるんだね。登場人物すべてが、

誰が正常で、誰が異常ですら分からない世界。現実に自分たちが生きている世界もそうであるというのが分かるのだね。女子校で繰り広げられる、相手を序列化せざるおえない人間の習性は、吐き気をもよおされるくらい気持ちが悪いものだけど、自分たち自身の現実世界も、少しの差で人を見下げたり、バカにしている自分たちの醜い姿を自覚させてくれるのだね。これは、この小説が実社会の鏡でもあるということだね

清浄すぎる川では、魚も棲めないように、人間が生きていくことは世界を汚染せざるおえないことをこの小説は、教えてくれたね

この二つの小説は、大切なことを教えたくれたけど、もう自分みたいなちっぽけな人間が人生に耐えていける勇気をくじけさせたのも事実

もっと、読書は楽しいもので、好きな本に囲まれて、幸せ気分になるべきなのではないかなと思って、最近はいろいろな分野の本、特に若者向きな小説を進んで読むようにしているのだけど、どうなのだろうね

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女王ゼノビアについて

迷走する帝国 ローマ人の物語12 塩野七生 新潮社31313095

ローマ帝国衰亡史 ギボン 村上勇三訳 岩波文庫

塩野先生のローマ人の物語もいよいよ今年で終わりだね。本当に15年も連載するなんて、快挙という言葉で捉えることができないくらい凄いことだね

本当は最新作「キリストの勝利」について書くべきなのだけど、まだ本買ってないのと、図書館で並んだのを読もうとか思っているので、すいません。だので、自分が買った第12作を論評します。

塩野先生の考え方では、ローマの滅亡の原因は、五賢帝のマルクス・アウレリアス、その前のアントニウス・ピウスまで遡って、考察されているね。

映画の「グラディエーター」などは、あからさまにマルクスの息子のコンモドッスに原因があるとしているね。ギボンは、初代皇帝アウグトゥスが近衛軍団を首都ローマに駐屯させたのが原因だ。とか言っているね

まあ。ローマは制度疲弊で序序に駄目になっていくから、塩野さんの説明が一番説得力がある気がするね。

ローマの社会に内在する危機が大きくなり、更に異民族の度重なる侵攻に、上手く対処できなくなっていく過程を捉えたのが、この「迷走する帝国」で描かれた3世紀の出来事だね。正直ここでローマは滅亡したほうが、人類のその後の歴史にとって良かったのだはないかな。ローマ帝国滅亡後(ここでは西ローマ帝国のこと,476年滅亡)、暗黒の1000年があるのだからね。もっと潔く滅亡していたら、そんなに長い間停滞しないですんだかもね

260年ローマ帝国皇帝がササン朝ペルシャとの戦いの中で捕らえられ、空前の危機を迎える。その間隙をついて、オリエントで女王ゼノビアが独立国家を宣言し、ガリアでも元老院議員テトリクスが独立。ローマ帝国は3分割し、にっちもさっちもいかない状況となる。

もう駄目だ。というところで救世主が現れる。皇帝アウレリアヌス。速攻のアウレリアヌス。なんて鮮やかにこの危機を解決して、ローマ帝国の再統一を成し遂げる。

ここで、本題 女王ゼノビアのことだね

塩野先生の本では、ゼノビアは否定的に描かれているね。塩野先生は、クレオパトラに対しても否定的な意見だったね。女性が政治に口出すとろくでもないことになるみたいなニュアンスだけど、ローマ帝国衰亡史のギボンは逆に肯定的な人物になっているね。

どちらが実像かは、解釈のし方によって違うけど、どうなのだろうね。

勝った方 が歴史を自分の都合の良いように書いていくのだから、負けたゼノビアはよく書かれないのは当たり前過ぎるような気がするけど。まあ、戦をした相手も悪かったね。相手は希代の英雄だったからね。

ローマ帝国については、この後も思いついたことをつらつら書いていきたいなあ。と思っています。

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源にふれろ

源にふれろ  ケン・ナン 大久保寛訳  早川文庫31392391

この後は、ネタばれになるので、気になる人は読まないでね

1984年作の小説で、粗筋は、姉のエレンが故郷の町を出奔して2年後、一人の若者がアイクの下に助けを求めてやって来た。その若者はアイクが頼りにならないと見て、失望して帰っていった。アイクは姉の身に良からぬことが起こっていると確信し、姉を見つけるためカリフォルニアのハンティントン・ビーチに旅立った。ハンティントン・ビーチは、サーフィンとドラッグに染められた町だった。ハーレーのバイクが故障しているのを直してやった縁で、暴走族のプレストンと仲良くなり、町の家出少女ミッシェルと恋いに陥った。姉の捜索はなかなか進まず、ハウンド・アダムズという男が鍵を握っているのではないかと思い近づいた。だが、逆に麻薬の仲 売人みたいなことをするはめになった。ハウンド・アダムズに連れ出されミッシェルと共に危ないところ、プレストンに助けられた。プレストンはその時亡くなった。姉はハウンド・アダムズに以前連れ出されおそらく殺されていたのだ。アイクは一旦故郷に帰り、自分のハーレーを売りまたハンティントン・ビーチに帰ってきた。

むちゃくちゃ乱暴な要約ですいません。これでは、なんの話か分からいね

この小説は日本で1986年発表時世評が高かった。評論家はほとんど絶賛。青春小説の傑作と言われた。自分もその時本を買おうと思っていたのだが、ハードカバーで高かったので。図書館で探すか、文庫本になってから読もうと思っていたのだが、みつからず、なかなか文庫本にならなかった。そのうち忘れていて、先日本屋で見つけたので買って読んでみた。

サーファー小説の傑作。映画の「ビッグ・ウェンスディ」みたいなものを想像したけど。母をたずねて三千里みたいな話だったね。余りサーフィンは関係なかったみたい。もちろんサーフィンしている場面もあるし、いい場面だけど。サーフィンそれ自身は重要じゃないみたい。

原作が1984年。もうヒッピーの時代じゃないし、ドラッグが出ても、小説に取り上げられても珍しいものじゃなくなったね。

でもやはりこれは、いい青春小説だね。少年が大人になるために通らなくては行けない。混沌とした世界がよく描かれているね。どう生きていくのか、何がしたいのか分からず、右往左往しているのがいいね。

男の子は駄目だけでども、女の子は、アイクよりミッシェルのほうが、ふらふらしているようでしっかりしているね。身よりのない女の子が一人でいきていくのがいかに大変か。直ぐ雇い主が性的関係を求めてくるしね。

お互い、ふらふら、焦点も微妙にずれながら。なんとなく二人は分かり合っている感じはいいね。この辺は青春時代の輝きかな、本人たちは苦しそうだけどね。

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働きものの町

民俗学の旅  宮本常一  講談社

この高名な民俗学学者の自伝で、一番心に残っているところは、父から息子である作者に伝えた10ヶ条の言葉だね。それぞれ味わい深いものだけど、その中で、一番目がやはり自分にとって感慨深いね

汽車へ乗ったら窓から外をよく見よ、田や畑に何が植えられているか、育ちがよいかわるいか、村の家が大きいか小さいか。瓦屋根か草葺きか、そういうこともよく見ることだ。駅へついたら人の乗りおりに注意せよ、そしてどういう服装をしているかに気をつけよ。また、駅の荷置場にどういう荷がおかれているかをよく見よ。そういうことでその土地が富んでいるか貧しいところかそうでないかよくわかる

庶民も賢く、考えながら生きてきたということなんだけど、現代では、地方行っても本当に違いが分からないね。

この言葉好きな言葉なんで、このブログで紹介しておこう

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超簡単!ブログ入門 その2

超簡単!ブログ入門 その2  増田真樹 角川ONEテーマ2131477718

このブログを始めるきっかけになった本で、このブログの一発目の記事がこの本だった

色々為になったけど、実践編のブログサービスの紹介を書いたところは、頂けないね。使い安さに重点を置いた解説だったけど、一番重要な情報は、どのブログサービスにどれだけの人が利用しているかの数だと思うね。

例えば、ブログファンサービスニュース(http//www.blogfan.org/)のような情報も必要な情報だと思うね。人が沢山集まるとできることが、それだけで、利便性が広がるからね。

書いても、ほとんど人が来なくても気には余りならないけど、例えば楽天などで、様子見でちょっこと書いただけで、たくさんの人が来てくれるとやはり嬉しさが違うからね。

ただ、楽天の場合、何書いても、閲覧数は上がるけど、アフャシエイトの営業のための閲覧がほとんどみたいでけどね。こんなに商売、商売して楽しいのだろうか、と思うブログもあるね。

これも、セカンドビジネスで小遣いを稼げるなどと、思ってブログしている人が多い証拠かな。

それぞれのブログサービス長所、短所は使ってみないと分からないというのが、正直な感想だね。

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沈まぬ太陽

沈まぬ太陽  山崎豊子  新潮社30904384

この小説は日本航空はモデルにした小説で、エリート社員だった恩地元が労働組合の委員長に祭り上げられてストライキを主導したことから、その語エリートの座を降ろされた上に、とんでもない仕打ちを会社から受ける。その後安全性を無視した私利私欲しか考えない経営者により御巣鷹山事件を起こしてしまう。この事件を契機に恩地元は会長室長に呼ばれ、民間から来た会長とともに会社の改革に乗り出すが、やはり万全にはいかなかった。

日本航空の人事のゴタゴタを見ていると、あの御巣鷹山への墜落事件はなんだったのかと、怒りを覚える人が多いのではないかな。あんな事件起こしてまだ中身は変わっていないのかと

山崎さんも折角この小説を書いて、日本航空の刷新を強く求めたはずなのにね。

この小説の恩地元は実在の人物をもとに描かれたものなの だから、事実は小説より奇なりなんていうけど、こんなひどい会社はいくらなんでもないだろうと思ったけど、最近の日本航空のあり方を見てみると、そうなんだこれは事実だったんだという思いを強くしたね。

御巣鷹山事件はもう20年も前になるのだ。こんな時間がたっても変わらないものは変わらないのだね。同じ山崎さんの小説白い巨塔は、50年位前の話だったけど、現代に置き変えてドラマ化しても、全然違和感がなかったしね。どうなってんだろうと日本社会に絶望感を抱く人は多いのではないかな。

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カジノ

カジノ  黒野十一  新潮社31007008

世界カジノぎりぎり漫遊記  黒野十一 平凡社新書

黒野さんの「カジノ」がブックオフの100円均一コーナーにあったので、先日買った。

昔、「世界カジノぎりぎり漫遊記」を買ってく読んだ記憶があった。この本は色々な国の旅行記みたいな感じで面白く読んだ。

自分はギャンブルには全く興味がない。パチンコも宝くじも全然関心がありません。、なので、こんなハードにカジノのことを書いている本の解説はできません。

この本は、カジノゲームの紹介、世界のカジノの紹介、カジノ必勝法、カジノにまつわる小説、映画の紹介などが書かれています。

この中身はギャンブル好きには堪らないのではないかな。その通りこの黒野さん身を切って世界中でカジノで遊んだ経験、大損しているので、信憑性抜群。

ここで、一番自分が興味があるところ、万人が興味のあるのは、カジノ必勝法だろうね。

ここでは、カジノ戦略の教祖ジョン・ゴリホンの言葉を抜き出します。

①、いくら少額でも勝ちは勝ち、負けにははるかにまさる。

②、カジノに持って行く金は正業で苦労して稼いだ金だ、いいかげんな態度で負けるな。

③、常に負ける可能性がある。弁解を避けよ、負けを受け止める精神的準備をしておけ

④、チャンスを見逃すな、チャンスがきたら大きく賭けよ

⑤、つきの流れが分かるまでは小口で賭けよ

以上につきたして、以下黒野さんの言葉

そしてそれぞれにゲームのやり方を正確に学び、一枚一枚のカード、一回一回のダイスの出目に対応する次ぎの手を正確に把握し、自分のやり方に対する自信をふくらませられるような単純な自分なりの原則を確立し、それを改良に改良を重ねて行けば、十年やれば相当な水準に達するだろう。

これは、仕事に通じているような気 がするね

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ただ栄光のために

ただ栄光のために 堀内恒夫物語 海老沢泰久 新潮文庫31330099

この巨人軍の前監督の野球人生を描いたノンフィクションは、余り読まれていないのかあ。これを読めばもっと堀内前監督に敬意を払われているはずだけどね。

今年のキャンプに広岡さんが、(もうこのヤクルト、西武を日本一に導いた名監督、そして巨人の名ショート)、 今年特別コーチ として宮崎に来ていて、若手ピッチャーの内海投手に金田選手の生涯成績を聞いて、答えられなかった。それで、広岡さんが選手全_151員集めて説教した。とスポーツニュースで流れていたけど。

金田といえば400勝、プロ野球界人としては常識だね。内海選手は巨人軍逆指名選手。金の計算ばかりしてないで、自分が入る巨人軍の歴史くらい、ちょっとは敬意持てよと言いたいね。

巨人が無敵だった時代があるから、今の自分たちが注目されて他の球団よりいい待遇を甘受できるのだと、自覚しなくてはいけないと思うね。

その巨人黄金時代を支えた戦士の1人が堀内さん、どれだけ凄かったかは、この本を読めば分かるけど、当時は巨人にはON(王選手、長嶋選手のこと)はじめ素晴らしいメンバーがいたが、他球団も強かった、特に阪神が強敵だったね。

セントラル全球団が、巨人向けて必死に潰しにかかって来る中、絶えず相手エースとの対決をさせられた堀内さんは大変だった。気が休まる暇もないぐらいのプレッシャーでいつも登板したんだね。

今の選手みたいに適当に、怪我だといって戦線離脱は当時は許されなかった。それで、全然当時は年棒が上がらなかった。堀内さんはドラフト第一期生で入団金も最低に抑えられていたから、本当にかわいそうだった。

V9時代は、甲府の小天狗というニックネームそのままの野球人生だったね、巨人のV9の栄光をそのまま背負って、

しかし、V9以降があるのだね。その野球人生は恵まれたものと言えないし、辛いものだったね。たばこを長嶋監督と共に止めたら、太ってしまったり、スライダーを覚えたら、自分の得意のカーブが曲がらなくなってしまったりと。

この本の作者の海老沢さんは野球が好きなんだというのが、行間から溢れているね。同時代の江夏豊のことを書いた後藤正治さんの「牙-江夏豊その時代」という本があるけど、ほとんど同じ素材を扱った本だけど、出来は海老沢さんの方が断然いいね。

去年の巨人軍キャンプを見に行ったとき、堀内監督が奥で難しい顔して座っていた写真を貼っておこう。前で清原選手と元木選手がちゃらちゃらふざけていたの見て自分的には納得したけど。

 

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フルハウス

31199428 フルハウス 四割打者の絶滅と進化の逆説 スティーブン・ジェイ・グールド ハヤカワ文庫

グールド先生2002年に亡くなっちゃったね。まだまだ元気だと思ったんですけど。

この本は進化論で使う統計学を駆使した野球の本です。それも

とびきりの野球の本。こんなに説得力のある本はないぐらいの。

2000年ごろNHK教育でこの本を取り上げていたのを見て、なんて凄いことを考える人だ。さすがカンブリア爆発のグールド先生だと思ったね。

この本は、何故四割打者が現代野球からいなくなったか、どうしていなくなったかに対する回答の本なんだね。その説明が絶品。科学的に綺麗に証明されている。野球のことを考えていくうちに進化の勉強にもなるという、ほとんど神業に近いことをしているのね。

簡単に言えば、昔は優秀な選手と駄目な選手の差が大きかったが、現代では、上と下の差がどんどん狭まり、平均値付近で打率が固まってしまうんだ。そのため上に行くのが、昔より困難になっていると、全体のレベルが上がるとその中の集団から抜け出すのが難しくなるということだね。

簡単に書いたら大したことがないようだけど、個々の選手たちに実際聞いてみると、四割打者絶滅の原因をいろいろ上げているけど、所詮細かいことばかりなんだね。全体としてこうだというのは、なかなか回答できないんだなこれが。

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戦いの原則

30880236 戦いの原則  大橋武夫 PHP文庫

この本が古今東西の兵法書の言葉を抜き出して書き出した本です。この中で特に孫子、君主論・政略論、戦争論、統帥綱領・統帥参考、作戦要務令がとくに重要でより多くの言葉を取り上げています。

統帥綱領・統帥参考、作戦要務令は日本陸軍の将官と参謀のために書かれたものですが、この自分みたいな一般人には余り必要ないのじゃないかなあ。

この主要な兵法書以外にも、闘戦経、呉子、尉繚子、六韜、三略、戦国策、三十六計、鬼谷子、論語、孟子、老子、荘子、荀子、韓非子などの言葉も取り上げられています。

この辺は、はっきりいって自分の実人生にどう反映するのか分からなかった。まあ論語などは、別個に読んでおくべき本だし

つらつら飛ばし読みしてみると、マキャベリがやはり抜群に面白いのが分かったし役に立ちそうな気がする。例えば

・武器なき人格者は滅びる

・君主は人を捨てることを知れ

・将軍がとるべき保身術は功に奢らないこと

・自国より強い国の手を借りるな

・決断力のない君主は中立に逃避して滅びる

・最初の一撃を持ちこたえよ

・たった一度の敗戦ではないか

などなど、他に、クラウゼヴィツの戦争論から

・データの四分の三は不確実

・多い情報は心配を増す。

・攻勢には限界点がある

などなど、こんなに大量にいろんな言葉が網羅されていれば、自分と相性がどれであるのか分かるので、それだけでも有効だね。自分はマキャベリとクラウゼヴィツとそれと戦国策かな。後は余り相性はよくないみたいだね。

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ヴァイオリニストの音楽案内

ヴァイオリニストの音楽案内  高嶋ちさ子  PHP新書

ヴァラエティ番組みのも出る高嶋ちさ子さんの本だね、これが素晴らしい、自分にとってはだけどこの10年来新書で偶に出たクラシック音楽のガイドブックの中では最高だ。

過去に出た新書の中では、文春新書から出てた評論家の福田和也さんが誉めていた宇野功芳さんらが出していたのクラシックCD名盤を紹介した本は、曲が莫大なのと演奏家が昔の人が多すぎて余り聞きたいとおもわせないもだった。

集英社新書の宮城谷昌光さんは古代中国を題材にした小説家でクラシック音楽好きらしいが、この新書は自分の趣味を出しすぎでマイナーな曲、演奏家ばかり紹介していて、一種のとんでも本に近い内容におもわれた。この本をよんで、宮城谷さんの小説を読むの止めた。

光文社新書の許光俊さんの世界最高のクラシックは、自分のような初心者向けではないように思った。鋭いけど、どこか意地悪い感じがして自分は好きになれなかった。

他にもいろいろあったが、自分にとっては、ちょっと古いけど吉田秀和さんに優れると思うものはなかった。

この高嶋さんの本は、たった50曲それも1曲あたり1人、ひとつの団体しか紹介してないものだが、その選曲は自分にとってはよかった。

世間で言われる名曲をそれなりにちらべめられる一方、ヴァイオリンの名曲が多いのは愛嬌か。チャイコフスキー三大バレエ曲なんか紹介しているのもいいねえ。ロッシーニ、ワグナーの序曲集も入れているのもいい、自分の好きなプロコフィエフの古典交響曲が入っているのも嬉しいねえ。ベートーベンの英雄交響曲、これのだめカンタービレでもSオケで取り上げられていたね。この演奏者の紹介をカラヤンにしているところなんていいなあ。カラヤンのベートーベンなんて一番唾棄すべきものと嫌っているクラシックファンは多いのにねえ。でも、英雄はオーケストラの音色が大切なのだから、オーケストラを超絶に操るカラヤンはいい選択だと自分は思うよ。他にもいろいろ31606073 言いたいことが次々に出てきたりする楽しい本だね。エピーソードも面白いしね

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雨あがる

おごそかな渇き  山本周五郎  新潮文庫

この本のなかに、映画化された「雨あがる」もあるけど、他の短編もいいものばかりで、この「雨あがる」だけとりあげるのは気が引けるけど、まあ機会があればいずれかの時にかまた取り上げよう。

まあ、話は映画を見ればすぐ分かるし、この映画も大変出来が良いものなので、それだけ見ても全然問題はないと思うけど、原作は短編だし40ページくらいなので、直ぐ読める。

話は人の伊兵衛は妻のおたよと仕官のために旅をしていたが、梅雨で安宿に長逗留しなくてはならなくなってしまう。すると、つまらんことで、客同士がけんかしたのをみて、伊兵衛は妻に禁じられていた剣の賭試合をして、その金で宴会をし、客に酒を振る舞った。翌朝釣りに行ったとき、果たし合いがあり、簡単に止めさせてしまう。その場をみていた藩の家老に力を認められ仕官を果たせそうになるが、最後に賭試合をしたことが露見し、仕官の話が流れてしまう。気を取り直して二人は次の町にむかう。

筋を書いたらそっけないけど、この伊兵衛は何でも簡単に上達してしまい、それが、対戦する相手を馬鹿にしているように見えて反感を買うという、かわいそうな人であるが、夫婦は貧しくても仲良く旅する姿は悲壮感はかんじさせないねえ。落ちぶれても飄々と生き、貧しき人に共感を持って生きる。なんか知らんけどさわやかな作品だねえ。

この映画の批評をダウンタウンのまっちゃんが書いていたのを感心したのを覚えている。

この映画の日本とやらに一回行ってみたいなあと上手いこと言うねえ。その他、映画の中で血吹雪がでるところもいらないと言っていたが、自分もそれは思った。

まっちゃんは自分が頭がいいと公言するだけあって、映画批評も鋭い、おすぎさんなんか較べ物にならない位気の利いたことを言う。

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あの頃ぼくらはアホでした

408748785709 東野圭吾さんがようやく直木賞を取りましたね。今までなんで受賞しなかったのが不思議だった。東野さんよりも面白くない人がどんどん直木賞をとっていたのに、直木賞選考委員はおかしいのでは、まあ遅れたけど東野さんの受賞は嬉しいけど、

容疑者Xの献身はまだ読んでいないけど、きっと面白いのは、以前の作品から明らかだね。そのうちこの本について書いてみたいけど、ミステリーだろうから、書けないかも。

自分が好きな東野作品は「秘密」「トキオ」「手紙」などだけど、一番はミステリーでない「あの頃ぼくらはアホでした」この本は、自伝的部分の要素が強い作品だけど。

大阪の昭和50年くらいの世相がよく出ていて、いい感じだなあ。この頃は、校内暴力の時代で、学校行くのがサバイバル、これはいつの時代も学校とはそうかなあとも思うけど、へんな格好をしたにいちゃん、昔の島田伸助みたいなのが歩いていた時代だね。

自分も大阪出身で、東野さんの近くの学校に行っていたので、我が身みたいでよく分かる、少しデフォルメしているみたいだけど。

この中で、感慨深く思ったことは、二つ、一つは、こんな学校で育ったら将来先生になりたいとほとんどの人が思わないのでは、まあこんなところばかりではないから、いい学生生活を送り先生に憧れて、こんな学校に赴任してしまっら、悲劇だなあ。自分の卒業した学校も、卒業式直後体育館裏に先生は呼ばれて 殴られていたからなあ。

もう一つは、大学のところで、大学の理系は難しいということ、高校の数学、物理なんか比較にならないくらいだと、それで、多くの人はえせ理系として学生生活を送っていること。まあ自分は、高校の理系科目は難しかったと思うけど、それがバージョンアップしてたらそりゃー大変だ。

余り華やかな学生生活の話ではないけど、共感できる部分は多い本だった。

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日本の100人 織田信長

テレビで宣伝していたのと、創刊特別価格190円と安かったので、おもわず買ってしまった。以前の記事で、自分が考える日本の歴史上の重要人物に豊臣秀吉をあげていたけど、好きなのはやはり信長だね。この人ほど、いろいろと書かれ、ドラマ、映画化されてしまった人はいないねえ、余りにも書かれ過ぎたので、かえって実像が分かりにくくなっているのでは、

つまるところ、司馬遼太郎も山岡荘八も津本陽も、それぞれ信長を使って創作をしたわけであって、本当の実像はどうか分からないし、それぞれの作家の世界を楽しむためのものになっている。

自分としては、一番実像に近いのは、太田牛一の信長公記だと思うけど、昔の言葉で読みにくし、余り面白そうでもない、しかし、簡単にその生涯を辿りたいとかねがね思っていたので、このビジュアルされた本は嬉しいなあ。この本に少し注文すれば、できれば、NHK特集でしていた安土城の復元図を大きく載せてもらいたかった。

この本で、本能寺の変のとき、鳴き声で危機を知らせた「三足の蛙」なるもがあり、今も残っていると知った。思わず、かわいい。と呟いてしまった。ふーん味のある造形だ。Nonnouji002

ビジュアルされた本は読みやすくて楽しいねえ、これで信長のことが分かるとはおもはないけど、少し分かったつもりにはなるかも、知ったかぶり少しできるねえ

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日本経済近代化の主役たち

日本経済近代化の主役たち   板橋守邦  新潮選書

今回のほりえもんの事件は、昨日のヒーローが今や罪人みたいな叩きかただね、見ていて余り気持ちのいいものではないねえ。そもそも怪しげな人物だったのに、選挙に担いだり、テレビのバラエティに出したり、確信犯的に出していたのでは、それを鵜呑みにした一般投資家が結局馬鹿をみてしまったというところか、

自分は、こんなに過度に起業家を鬼の首を取ったつもりみたいに叩くのは、よくないと思っている。今の時代、目に見えない階層社会が出来上がっている時代に、新たに会社を立ち上げ大きくする上で、いかがわしいことや、ダーティーなことに手を染めないでできない。もちろん、法に明白に触れることは推奨できないが。

安定した生活得、上から見下ろしているならば、若者の至らない行為に、あいつは駄目だと平気で言えるが、現実に社会の厳しい現実に直面している庶民は、少し違った見方をするのでは、

それに、折角景気が回復してきたのに、こんな形でまたデフレスパイラルに突入してしまったらどうするのだろう。

「日本経済近代化の主役たち」のなかには、明治維新直後からのいろいろな産業も創業時のことことが、簡潔に書かれている本です。その中の海運業で、三菱の創業時のことが書かれている。国から船をタダで払い下げてもらい、その上補助金をもらい、西南の役デボロ儲けという、ほんといかがわしい行為で大きくなったのが分かるねえ、その後もいろいろ政府に助けて貰って、大きくなった、このようにしなくては、日本は生き残れなかった時代だからしかたないと言えばそうなんだけど、経済なんて、波乗りとよく似た部分があるのだから、必要以上のバッシングはやめた方がいいと思うけど

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朝鮮紀行

30437617 朝鮮紀行 イザベラ・バード 時岡敬子訳

昨日、韓国のいいところも書いていこうと言ったので、早速、以前に読んだことのある朝鮮紀行を引っ張りだしてみた、この本は、今から100年前に世界中をあっちこっち旅した英国人女性の紀行記、日本も旅していて、こちらは、日本奥地紀行として、同じく翻訳されて現在も読める、比較して読むと、日本と朝鮮の違いがよく分かる、更に自分は読んだことないけど、中国奥地紀行というものも東洋文庫から出ているらしい。

韓国のひとたちも、この本を読めば、李朝末期がいかにひどかったか、分かり何もかも、日帝支配が全て悪で、朝鮮のいいものを全て奪ったなどということはできなくなるのでは、韓国で翻訳出版されているか知らないけど、

日本奥地紀行の中の日本人は、農作業、籠かつぎの人たちは、やたらすぐ裸になるが、地方のすみずみまで、統治が行き届いているのが分かる、世界のどの国にもあった盗みや旅行者を騙す行為がないというのは、民度が当時から高かった証拠だろう。

朝鮮では、政治腐敗が酷く、国民は無気力なようすが描かれている、すこし引用してみると

〔朝鮮の重大な宿阿は、何千人もの五体満足な人間が自分たちより暮らし向きのいい親戚や友人にのうのうとたかっている、つまり「人の親切につけこんでいる」その体質にある。すうすることをなんら恥とはとらえず、それを非難する世論もない。〕

〔朝鮮は必ずしも貧国ではない。資源」は開発されていないのであって、からっぽになったというわけではないのである。農業を充実させうる能力」もほとんど活用されてない。気候はすばらしく、降雨は豊富」で、土壌は生産性が高いのである。内陸部には石炭、鉄、銅、鉛、金の鉱脈がある。1740マイルにおよぶ海岸線に沿った漁場は未知の富を秘めているかもしれない。国土に住んでいるのは身体壮健で親切な人々で、乞食という階層はない。〕

バードは潜在能力は評価してたんだね、ただし、当時から朝鮮人は日本人を嫌っていたことも日本人を知っていたほうがいいと思う。

この本は気楽に読めるものとは言えないかもしれない、なんしろ細かい部分の記述が多いので、でも、よく朝鮮人のことが書かれていると思う。

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海辺のカフカ

この小説は今や世界的に有名な小説であるけど、村上春樹の以前の作品「ねじまき鳥クロニクル」によく似ているような気がする。こっちの方が、コンパクトで読みやすいけど、よく分からない話だなあ、まあナカタさんはいいねえ

この小説の書評をするつもりはなく、この小説から気に入った部分を引用して、書いとこうと思ったから

《それから二人は、めいめいにウナギについて沈思黙考した。二人のあいだに、ウナギについて深く考えるだけの時間が流れた》

《この世界において、退屈できないものにはすぐ飽きる。人はすぐ飽きるものは、だいたいにおいて退屈なものだ。そういうものなんだ。僕の人生には退屈する余裕はあっても、飽きているような余裕はない。たいていの人はそのふたつを区別することができない。》

村上春樹の小説のすばらしさは、その細部が面白いことだね、なにげなく引用してみても、人生の謎について、示唆を与えてくれる気がするもの。

ナカタさんとウナギの部分は、自分が一番好きな部分で、本当に味わいがあるなあ31481411

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一人ならじ

31164898 一人ならじ  山本周五郎  新潮文庫

これは、周五郎珠玉の短編で、好きな人が多いのでは、

話は、あるもののふ(武士のこと)が、自分の足を咄嗟の判断で、楔にして片足を失ってしまうのと引き替えに、味方の勝利に貢献した。しかしその戦場には、近くに丸太が落ちていたのに、無駄なことをしたものだと、世間のものに罵られ、婚約者の父からは、婚約解消言い渡されてしまった。主人公の大助は淡々とした態度をとり、密かに義足を作り、復帰を果たそうと備えて世間の評判には気にしなかった。

発表は、昭和19年9月、太平洋戦争真っ最中、当時の世相に影響された作品と言えるけど、そんなものを除いても、感動的な話、

こんな美しい人は、いないなあ、

戦争は、いろいろ悲劇を生むが、人のこころのありかたは、純粋になるのだなあ、死を意識して今を懸命に生きる、昔日本にあった武士道、侍、武士というよりも もののふと言う方が似合っている人たち、後世あの戦争が侵略だからだめだ、他いろいろ言う人がいうけど、覚悟をし、大切なもののために戦った人は、もっと評価されるべきだ。

感想がごっちゃになってしまったけど、周五郎の執筆態度直木賞拒否に明らかのように、名もない庶民のために、一生懸命生きるもののための作品だから、普通に感動的な作品が多いのだなあ 

この作品はもっと読んで欲しいものだね

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氷菓子

30893385 31007483 氷菓子

愚者のエンドロール  米澤穂信 角川文庫

米澤さんの本を2冊読んだ

どちらも面白かった。氷菓子の方は、ミステリー度合いが低かったけど、こちらの方が自分は好きだ。一応ミステリーなのだから、本の内容は書けないのだけど、普通の地方の高校はこんなんなのかなあという感慨があるねえ

エンドロールの最初と最後のパソコン通信を模した文章は、傑作各キャラクターの性格がよく出ていて面白かった。特に奉太郎の姉供恵が入須冬実との通信の途中でログアウトしてしまったところは、笑った

両方とも面白くて満足した

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靖難の役

31583254 運命 二人の皇帝 田中芳樹 講談社文庫

明代初頭の建文帝と永楽帝との争いを、描いた歴史物語 甥と伯父であった両者は、対称的な性格であり、明の太祖である洪武帝が、すんなり、永楽帝を後継者に指名していたら、起こるはずのない、悲劇だった。

原作は幸田露伴なのだが、これは名文調なので、現代人には、読みにくい。それを田中芳樹が、上手に現代風にノベライズしている。

建文帝の周りも、永楽帝の周りも、個性的な人物がちりばめられ、中国の歴史好きには、面白いものになっている。なかでも永楽帝側の道衍は、僧侶でありながら政治顧問である、裏方として魅力的だ。

この本の感想は、明日かいてみようと思う。

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超簡単 ブログ入門

超簡単 ブログ入門  増田真樹  角川oneテーマ21

この本を読んでみて、とりあえず あれこれ考えるよりも、実践すべしと

ブログがちゃんとできているのかなあ

と思いながら、キーを打っています。

 こういう本は、はじめから順番に読むのではなく、拾い読みしていくべきものなおでしょう。

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